晴耕雨読で生きる

本を読み、感想や書評を綴るブログです。主に小説。

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『屋上のテロリスト』:知念実希人【感想】|テロリストの裏に隠された彼女の真実

著者の名前を聞いて思い浮かぶのは医療ミステリーです。彼の作品をそれほど多く読んでいませんが、一度感じたイメージはなかなか離れない。本作では医療は登場しません。 物語に潜む謎を解くという意味ではミステリー作品です。ただ、事件が起こり、謎が発生…

『インフェルノ』:ダン・ブラウン【感想】|ダンテの神曲が抱く謎

ロバート・ラングドン教授を主人公にしたサスペンス小説の第4作目。「天使と悪魔」「ダ・ヴィンチ・コード」は映画化されており、当時はかなり話題になりました。この2作は小説も読みましたし、映画も観ました。かなり前なので再読した上で、いずれ感想を…

映画『ハンターキラー 潜航せよ』を観た

潜水艦を扱った映画を久しぶりに観た気がします。思い出すのは、「U・ボート」から始まり「レッド・オクトーバーを追え!」「クリムゾン・タイド」「K-19」「U-571」と数え上げればキリがありません。潜水艦独特の緊張感は手に汗を握ります。 2000年代に…

2019年本屋大賞の受賞作

2018年12月〜2019年4月にかけて実施された第16回本屋大賞の受賞作一覧です。 大賞 『そして、バトンは渡された』瀬尾まいこ 【得点:435.0点】 2位 『ひと』小野寺史宜 【得点:297.5点】 3位 『ベルリンは晴れているか』深緑野分 【得点:282.5点】 4位 …

『ゲームウォーズ』:アーネスト・クライン【感想】|70年代・80年代に思いを馳せる

2018年4月に映画化された「レディ・プレイヤー1」の原作小説です。映像で表現される映画と文章で表現される小説では、かなり趣が違う印象です。映画を先に観ているので、読み進めれば映画のシーンが頭に思い浮かびます。映画の感想は、以下のリンクからどう…

『共喰い』:田中慎弥【感想】|淀んだ川縁で描かれる鬱屈した心象風景

第146回芥川賞受賞作。円城塔氏の「道化師の蝶」との同時受賞です。全体を通して、暗く鬱屈したねっとりと纏わりつくような不快感というか気持ち悪さを感じざるを得ない作品でした。読みたくなくなるというものではなく、人間の負の部分だけを抽出し表現して…

『ソードアート・オンライン10 アリシゼーション・ランニング』:川原 礫【感想】|アリシゼーションの意味が明かされる

「アリシゼーション・ランニング」は、行方不明になったキリトの行方を探す現実世界のアスナから始まります。その段階でアンダーワールドの正体が明かされていきます。前半は菊岡による解説が中心なので読んでいてだれる部分もありますが、必要な情報開示な…

定期「2019年3月(弥生)」の読書本

日々、春の訪れを感じる3月。梅が咲き、桜も咲き始める季節です。3月の読書本は7冊でした。3月のおすすめ度合いです。ちなみに「おすすめ度★★★★★」は該当なしです。 おすすめ度★★★★ 屍人荘の殺人 今村昌弘 ソードアート・オンライン8 アーリー・アンド・…

『百貨の魔法』:村山早紀【感想】|心が柔らかくなっていく

第15回本屋大賞で9位になった作品。「桜風堂ものがたり」に登場した星野百貨店と、そこで働く従業員が織りなす美しい物語です。幕間を含めれば6章から構成されていて、それぞれの章で視点が変わる群像劇です。 百貨店に現れるという魔法を使う子猫をストー…

『屍人荘の殺人』:今村昌弘【感想】|狭まっていくクローズド・サークル

第27回鮎川哲也賞受賞作。「このミステリーがすごい!2018」「2018本格ミステリ・ベスト10」「2018週刊文春ミステリーベスト10」でも第1位を受賞。第15回本屋大賞や第18回本格ミステリ大賞に登場するなど高い評価を受けています。 様々な賞を受賞したり、多…

『リップヴァンウィンクルの花嫁』:岩井俊二【感想】|ネットと現実の狭間で・・・

映像化を念頭に置きながら執筆した作品なのでしょう。読み進めていくほどに、自然と映像が頭に浮かんできます。それだけ風景描写が上手い。難しい言葉や表現を用いずに、それでいながら明確に状況がイメージ出来ます。映画監督だからこそ出来る文章表現力で…

『ソードアート・オンライン9 アリシゼーション・ビギニング』:川原 礫【感想】|壮大な物語が始まる

新章突入です。サブタイトルにアリシゼーションの名を冠するのは、第9巻「アリシゼーション・ビギニング」から第18巻「アリシゼーション・ラスティング」までの10冊です。「アインクラッド」「フェアリーダンス」「ファントムバレット」は各2冊。「マザーズ…