晴耕雨読で生きる

本を読み、感想や書評を綴るブログです。主に小説。

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『宇宙の孤児』:ロバート・A・ハインライン【感想】|宇宙船の外側には・・・

こんにちは。本日は、ロバート・A・ハインライン氏の「宇宙の孤児」の感想です。 1963年に刊行された作品です。原題は「Orphans of the Sky」。「宇宙の孤児」という和訳は、本作の本質を言い表しています。また、どんな内容だろうと期待させる。第一部の「…

『不祥事』:池井戸 潤【感想】|銀行にあるもの「カネと謎」。ないもの「情と常識」。

こんにちは。本日は、池井戸 潤氏の「不祥事」の感想です。 爽快感の中に人生の悲哀も描かれます。舞台は東京第一銀行です。言うまでもなく、半沢直樹の舞台になった東京中央銀行の合併前の銀行のひとつです。ちなみに、もうひとつは産業中央銀行です。 八編…

『緋色の研究』:アーサー・コナン・ドイル【感想】

こんにちは。本日は、コナン・ドイルの「緋色の研究」の感想です。 シャーロック・ホームズが初めて登場した小説で、ワトソンとの出会いも描かれています。1886年に執筆され、1887年に発表されています。 シャーロック・ホームズは数々の映画になり、ドラマ…

『ホワイトラビット』:伊坂幸太郎【感想】|全てを、疑え!

こんにちは。本日は、伊坂幸太郎氏の「ホワイトラビット」の感想です。 久しぶりに黒澤が登場します。伊坂作品の中でも特に魅力的な人物です。彼がいるだけで先の展開が読めなくなります。また、物語に期待してしまいます。 誘拐ビジネスから始まります。ミ…

『話を聞かない男、地図が読めない女』:アラン・ピーズ、バーバラ・ピーズ【感想】

こんにちは。本日は、「話を聞かない男、地図が読めない女」の感想です。 かなり前ですが、話題になった本です。日本で200万部、世界で600万部を発行した超ベストセラーです。タイトルに共感する人も多いと思います。もちろん、当てはまらない人にとっては違…

『ライオンのおやつ』:小川 糸【感想】|人生の最後に食べたい”おやつ”は、なんですか

こんにちは。本日は、小川 糸さんの「ライオンのおやつ」の感想です。 2020年本屋大賞第2位。余命僅かながん患者「海野雫」の人生の終末を描いた物語です。タイトルからは全く想像できなかった内容でした。 舞台はホスピスです。積極的な治療では治らない患…

『レゾンデートル』:知念実希人【感想】|殺人者の存在理由とは・・・

こんにちは。本日は、知念実希人氏の「レゾンデートル」の感想です。 知念実希人氏のデビュー作で、福山ミステリー文学新人賞受賞作です。「誰がための刃 レゾンデートル」から改題・改稿されています。幻のデビュー作と言われるほど出回っていなかったよう…

『慈雨』:柚月 裕子【感想】|渦巻く悔恨と葛藤

こんにちは。本日は、柚月 裕子さんの「慈雨」の感想です。 タイトルから内容が想像できませんが、表紙を見ると重厚な小説をイメージします。 冒頭、主人公「神場智則」の夢のシーンから始まります。悲壮感漂う悪夢は、神場が背負ったものの大きさを感じさせ…

『何もかも憂鬱な夜に』:中村文則【感想】

こんにちは。本日は、中村文則氏の「何もかも憂鬱な夜に」の感想です。 タイトルから想像するのは暗く重い小説です。実際、全編を通じて重く苦しい。死をテーマにした小説に明るさを求めるのは難しいのかもしれない。しかし、死だけに焦点を当てている訳では…

『know』:野崎まど【感想】|彼女は全てを知っていた

こんにちは。本日は、野崎まど氏の「know」の感想です。 脳の補助として電子脳が義務付けられた情報化社会を描いた近未来SFです。ライトノベル的な雰囲気もあり、読みやすい。 脳が直接ネットと繋がる設定は、近未来情報化社会を描く時によく登場します。情…

『月と蟹』:道尾秀介【感想】|世界は大きくて理不尽だから、僕たちは神様を創ることにした

こんにちは。本日は、道尾秀介氏の「月と蟹」の感想です。 第144回直木賞受賞作です。直木賞は大衆小説のイメージがあるので気軽な気持ちで読み始めたが結構重い内容でした。登場人物の心象に焦点を当てているからだろう。 道尾秀介氏の作品を読むのは初めて…

『犯人に告ぐ』:雫井 脩介【感想】|犯人よ、今夜は震えて眠れ

こんにちは。本日は、雫井 脩介氏の「犯人に告ぐ」の感想です。 雫井氏の小説は「つばさものがたり」「クローズド・ノート」を読んでいます。本作を読んでみると、著者の作品の幅の広さに感心します。 「相模原男児誘拐殺害事件」と「川崎市連続児童殺害事件…