晴耕雨読で生きる

本を読み、感想や書評を綴るブログです。主に小説。

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2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『舟を編む』:三浦しをん|言葉は海であり、辞書とは海を渡っていく舟である

辞書を作る。小・中・高校と国語辞典を使っておきながら、どうやって作られているのかを考えたことなど一度もありません。辞書は小説などと違い、その目的がはっきりしています。分からない言葉を調べるということです。同じ書物でありながら、異質のもので…

『ゴールデンスランバー』:伊坂幸太郎【感想】|おまえ、オズワルドにされるぞ

自分の眼で世界を見て判断し、自分の意志で生きていくこと。惰性で流され、何も考えないで生きていることが、どれほど恐ろしいことなのか。伊坂幸太郎が描きます。

2006年本屋大賞の受賞作

2005年11月〜2006年4月にかけて実施された第3回本屋大賞の受賞作一覧です。 大賞 『東京タワー オカンとボクと、 時々、オトン』リリー・フランキー 【得点:279.0点】 2位 『サウスバウンド』奥田 英朗 【得点:196.5点】 3位 『死神の精度』伊坂 幸太郎 …

『クリムゾンの迷宮』:貴志祐介|命を懸けたゼロサムゲームが始まる

物語の前半と後半で、これほど様相が変わると思わなかった。前半はミステリーの要素が多く、後半は完全なホラー小説に変貌しています。「バトルロワイヤル」を未読なので比べようもないですが、「バトルロワイヤル」も「クリムゾンの迷宮」も初版発行が1999…

『深夜特急3 インド・ネパール』:沢木耕太郎|本来の旅の出発地、インドに入国する

シンガポールから、本来の旅の出発地であるインドへと旅立つところから始まります。と言っても、旅の出発地となる「デリー」に向かわず手前の「カルカッタ」へ降り立つところは、いかにも放浪に近い「旅」の醍醐味なのであろう。カルカッタへ行くと決めれば…

『多動力』:堀江貴文|極端な考え方だからこそ物事の本質を突いているのかも。

堀江貴文氏の本を読むのは3冊目になります。「多動力」は、25万部を突破しているようです。直接的で過激な言い方が多いので、賛否が分かれるのは仕方がない。ビジネス書と言うよりは、自己啓発本と感じます。堀江氏の本はまだ3冊目ですが、基本的にビジネ…

『フィッシュストーリー』:伊坂幸太郎【感想】|届けよ、誰かに。頼むから

こんにちは。本日は、伊坂幸太郎氏の「フィッシュストーリー」の感想です。 独立した4つの中編で構成されています。収録作品は、「動物園のエンジン」「サクリファイス」「フィッシュストーリー」「ポテチ」の4作品です。文庫では中編と紹介されていますが…

『陽気なギャングの日常と襲撃』:伊坂幸太郎【感想】|4つの奇妙な事件と銀行襲撃の裏に・・・

こんにちは。本日は、伊坂幸太郎氏の「陽気なギャングの日常と襲撃」の感想です。 何も考えずに読めて、単純に笑えて楽しめる極上のエンターテイメント作品です。特に、深いメッセージ性は感じません。だからこそ、気楽に読めます。「魔王」のメッセージ性の…

『四月になれば彼女は』:川村元気|現在と過去。ふたつの時間軸で物語は描かれる

川村元気さんの本を読むのは初めてです。「世界から猫が消えたなら」の作家として知っていました。この本を読むにあたり経歴を調べてみると、あまりに有名な映画プロデューサーということを知りました。小説「世界から猫が消えたなら」も100万部以上を売り上…

定期「2018年1月(睦月)」の読書本

2018年。最初の月の読書本は、11冊でした。あまり読まなかったな、という印象です。今月は、伊坂幸太郎が3冊。沢木耕太郎が2冊。アガサ・クリスティーが2冊。特定の作家さんに偏ってしまいました。それでは、私のおすすめ度合いを。 おすすめ度★★★★★ 深夜…

『ミュータンス・ミュータント』:島谷浩幸|歯のない死体の謎を解く

本格歯科ミステリー!初めて聞くジャンルです。ジャンルはともかく、帯を見る限りとても斬新な設定のミステリー作品だと思わせます。連続変死体。しかも、死体には歯が全く残っていない。一体、どういうことなのか?何が起こっているのか?期待が膨らみます…