読書LIFE ~毎日が読書日和~

本を読み、感想や書評を綴るブログです。主に小説。

小説(作家名)-あ行の作家-伊坂幸太郎

マリアビートル:伊坂幸太郎【感想】|東北新幹線に集結した殺し屋たちの運命は・・・

位置付けとしては「グラスホッパー」の続編です。続編と言っても、直接的なストーリーの繋がりはあまりありません。グラスホッパーで登場した人物が数人登場していますが、前作を読んでいなくてもストーリーを理解する上で支障はないでしょう。「マリアビー…

バイバイ、ブラックバード:伊坂幸太郎【感想】

6話から成る連作短編集。 5人の女性と付き合っていた主人公 星野一彦が、ある事情から、その女性たちに別れを告げに回ります。太宰治の「グッド・バイ」の内容をオマージュした作品。と言っても、私は「グッド・バイ」を読んでいませんが。 伊坂幸太郎が太…

オー!ファーザー:伊坂幸太郎【感想】

ゴールデンスランバー以降、作風が変化している伊坂幸太郎。 しかし、「オー!ファーザー」は、それ以前の伊坂幸太郎らしさが前面に出た作品です。読者をニヤリとさせる会話の応酬。伏線を張り巡らし、怒涛の回収をする結末。 爽快感のあるストーリー展開を…

SOSの猿:伊坂幸太郎【感想】

「私の話」と「猿の話」のふたつの物語から構成されています。 共通点もなく、交わらないふたつの物語が、最終的にどのように関係していくのか。 伊坂幸太郎ならば、きっと意表を突きながらも、納得出来る結末を用意しているのだろう、と期待してしまいます…

あるキング:伊坂幸太郎【感想】

伊坂幸太郎は、作品が文庫化する時に加筆・修正することがあります。前回読んだ「モダンタイムス」もそうでした。 「あるキング」も、雑誌連載時・単行本・文庫とそれぞれに加筆修正されてます。 著者は、単行本化の書き直しの時は、本筋は同じだが、違った…

モダンタイムス:伊坂幸太郎【感想】|勇気はあるか?

「魔王」から50年後が舞台です。魔王の続編とも言えますが、物語が続いている訳ではありません。時間軸として魔王の延長線上にありますし、共通する登場人物として安藤詩織や潤也なども登場します。主人公である「渡辺」も、安藤潤也に連なる者として描かれ…

ゴールデンスランバー:伊坂幸太郎【感想】|おまえ、オズワルドにされるぞ

自分の眼で世界を見て判断し、自分の意志で生きていくこと。惰性で流され、何も考えないで生きていることが、どれほど恐ろしいことなのか。伊坂幸太郎が描きます。

フィッシュストーリー:伊坂幸太郎【感想】|無音が及ぼした事象の連鎖が世界を変える

完全に独立した4つの中編から成る「フィッシュストーリー」です。収録作品は、「動物園のエンジン」「サクリファイス」「フィッシュストーリー」「ポテチ」の4作品です。文庫では中編と紹介されていますが、「動物園のエンジン」と「サクリファイス」は短…

陽気なギャングの日常と襲撃:伊坂幸太郎【感想】|陽気な4人のギャングが再び。

何も考えずに読めて、単純に笑えて楽しめる極上のエンターテイメント作品です。特に、深いメッセージ性は感じません。だからこそ、気楽に読めます。「魔王」のメッセージ性の強さとは全く違います。同じ作家でありながら、バリエーション豊かだなと感じます…

「伊坂幸太郎作品」出版順一覧 読むなら出版順?!【随時更新】

私が、特に好きな作家の一人である「伊坂幸太郎」さん。 彼が作り出す小説の世界は、読者を惹きつけ離さない魅力があります。その魅力は、軽妙な会話や緻密に計算されたストーリー展開はもちろんですが、個性溢れる登場人物たちの魅力が小説の世界をさらに引…

終末のフール:伊坂幸太郎【感想】|死が迫ることで、生きることを真剣に考える

「八年後に小惑星が衝突し、地球は滅亡する」 ハリウッド映画では、よくある設定です。その危機を脱するため、リーダーシップを発揮する指導者や危険を顧みず立ち向かう英雄を描くのが、この設定の常です。人類が一丸となり危険を回避することで爽快感を得ま…

砂漠:伊坂幸太郎【感想】|砂漠に出て、初めてオアシスの素晴らしさが分かる

面白かった。感動もある。あっという間に読み終わってしまいました。自分が大学生だった頃を思い出し、登場する人物たちに共感しながら読んだからこそ面白かった。自分が大学生の時に、小説の中のような劇的な出来事や個性溢れる人物がいた訳ではありません…

魔王:伊坂幸太郎【感想】|考えろ、考えろ、マクガイバー

表題作「魔王」と、その5年後を描いた「呼吸」の中編2編から成る小説です。これまでの伊坂幸太郎の小説とは、全く違うモノです。伊坂幸太郎と言えば、伏線を張り、最後に回収する。その手腕が並外れている作家という印象を持っていました。それを期待して…

死神の精度:伊坂幸太郎【感想】|人の死より、ミュージックが無くなる方が辛い

普通の人が考える死神は、死を運ぶ不吉な存在です。しかし、伊坂幸太郎が考える死神は、まるで会社員です。取り扱う商品が「死」であり人間と異質な存在として描かれていますが、死神としての仕事の仕方は会社員のそれと大して変わらない。伊坂幸太郎の発想…

グラスホッパー:伊坂幸太郎【感想】|「やるしかないじゃない」妻の言葉が鈴木を動かす

復讐と非合法組織と殺し屋の思惑が交錯するストーリーです。前回読んだ「チルドレン」の心温まる物語から一転、憎悪と悪意が渦巻く重苦しい話です。 小説に描かれている組織、職業(殺し屋)が実際に存在するかどうかは別にして、一般人には縁遠い世界が舞台…

チルドレン:伊坂幸太郎【感想】|「陣内」が奇跡を起こす

各話は独立した物語として完結しています。しかし、どの話にも登場する人物が一人います。彼は、各話において主人公ではないのですが最も重要な人物です。 それが「陣内」です。 彼が、大学生の時の話が3話。家裁調査官として働いている時の話が2話です。…

アヒルと鴨のコインロッカー:伊坂幸太郎【感想】|悲しい結末にドルジの死生観が救いを与える

複数の違うストーリーを絡ませながら伏線を張り、それを拾い集めて一箇所に収束させる。全く関係のないように思える出来事が実は繋がっており、全てが偶然でなく必然の要因により引き起こされている。 前者は「ラッシュライフ」で、後者は「陽気なギャングが…

重力ピエロ:伊坂幸太郎【感想】|本当に深刻なことは、陽気に伝えるべきなんだ

読み終えた時に涙が出そうになりました。伊坂幸太郎の作品は面白いという印象がありました。しかし、この作品を読んで、面白いだけでなくこんなにも感動的な作品もあるんだと思い知らされました。 内容は、とても痛々しい内容です。この家族にとって、春にと…

ラッシュライフ:伊坂幸太郎【感想】|5つの人生が交錯する群像劇

「ラッシュライフ」の内容 「ラッシュライフ」の感想 魅力的な登場人物 4(5)つの物語 終わりに 「ラッシュライフ」の内容 泥棒を生業とする男は新たなカモを物色する。父に自殺された青年は神に憧れる。女性カウンセラーは不倫相手との再婚を企む。職を失…

オーデュボンの祈り:伊坂幸太郎【感想】|伊坂幸太郎の原点がここにある

「オーデュボンの祈り」の内容 「オーデュボンの祈り」の感想 伊坂幸太郎の出発点 新しいミステリー 伊坂幸太郎らしさ 終わりに 「オーデュボンの祈り」の内容 コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。江戸以来外界から遮断され…