読書LIFE ~毎日が読書日和~

本を読み、感想や書評を綴るブログです。主に小説。

小説(作家名)-た行の作家

崩れる脳を抱きしめて:知念実希人【感想】|彼女と一緒に過ごした時間は幻だったのか

2018年本屋大賞第8位の作品です。医療現場を舞台にしたミステリー作品。現役医師の著者だからこそ描けると言っても過言ではありません。また、医療現場だけで物語が完結する訳ではありません。ミステリーの主軸は病院内から、病院外へと移っていきます。 恋…

かがみの孤城:辻村深月【感想】|居場所はひとつではない。どこにでも・・・

2018年本屋大賞受賞作です。 「かがみの孤城」は本屋大賞を受賞し、様々なメディアで高い評価を受けています。もともと彼女の作品は注目されますし、その分、世間の評価のハードルは高くなります。そのハードルの高さを一気に飛び越えるほどの素晴らしい作品…

ジェノサイド:高野和明【感想】

読み始めたら止まらないくらい、面白く読み応えがある作品です。 出来の良いハリウッド映画を観ているようです。もっと言えば、それ以上の奥行きがあります。小説なので視覚的な迫力はありません。その代わり、文章を読んで想像する世界は限りなく広がります…

ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。:辻村深月【感想】

主人公は、幼馴染の神宮司みずほと望月チエミ。 この二人を軸に、母娘の関係・女友達の関係を生々しく、重苦しく描いています。 30歳のみずほとチエミが感じる感情に共感できるかどうか。彼女たちが歩んできた今までの人生に共感できるかどうか。また、登場…

仮面病棟:知念実希人【感想】

知念実希人の作品を読むのは初めてです。「崩れる脳を抱きしめて」が、2018年本屋大賞8位になるなど注目の作家です。 仮面病棟は、一気読み必死の本格ミステリー×医療サスペンスという触れ込みです。閉ざされた病院内は、読み手に手に汗を握る緊張感を与え…

冷たい校舎の時は止まる:辻村深月【感想】

今、最も注目されている作家の一人である辻村深月のデビュー作。 文庫で上下巻、1,000ページ以上の長編です。デビュー作とは思えないくらいの完成度の高いミステリー小説だと思います。 雪が降りしきる学校の中に閉じ込められた8人の生徒。閉じられた世界の…

スロウハイツの神様:辻村深月【感想】|最終章まで読み終えた時、感動が心に溢れる

最後まで読み終えた時、驚くほどの感動を心に刻まれました。この小説においては、物語が面白いとか上手に組み立てられているとかを論じるのは、全く意味のないことだと感じさせられます。 感動を与える。そのために書かれた小説です。 その感動は、最終章で…

死んでいない者:滝口悠生【感想】|通夜の一晩が永遠のようでありながらも淡々と過ぎ去っていく。

第154回芥川賞受賞作です。「死んでいない 者」は、生きている人のことを言うのだろうか。それなら、この小説の中では通夜に集まった人々のことになります。「死んで いない者」と読むと、85歳で大往生を遂げた故人ということになります。 おそらく両方の意…

13階段:高野和明【感想】|執行の期限が迫る。冤罪を晴らせるか

「13階段」の内容 「13階段」の感想 死刑制度 ミステリーとして 終わりに 「13階段」の内容 犯行時刻の記憶を失った死刑囚。その冤罪を晴らすべく、刑務官・南郷は、前科を背負った青年・三上と共に調査を始める。だが手掛かりは、死刑囚の脳裏に甦っ…