小説(作家)-な行の作家
第8回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作です。本作で登場するピアニスト「岬洋介」のシリーズ第1作目になります。2013年に映画化、2016年にドラマ化されています。映画のキャスティングは橋本愛と清塚信也。ドラマは黒島結菜と東出昌大です。現役ピア…
「君にさよならを言わない」の続編。続編なので登場人物や設定は引き継いでいますが、短編集なので前作を読んでいないと理解できないということはありません。ただ、前作を読んでいるのといないのとでは、受け止め方が変わってくるはずです。前作を未読の方…
「ぼくには、幽霊が視える。」 心残りのある幽霊の願いを叶え、成仏させる。物語の設定としては有りがちです。ありふれた設定で、オリジナリティ溢れたストーリーを作り出すのは難しい。本作もストーリーの組み立て自体に、それほど目新しいものはありません…
読後には、何とも表現し難い感情が心に残りました。感動と一言で言えるほど、単純な気持ちではない気がします。では、感動でなければ何なのか。結末に対する喜びでもなく、納得でもなく、考えさせられるということでもない。主人公のアイに対する純粋な共感…
映画化された恋愛小説という知識だけで、詳しい内容は知らずに読み始めました。 前半部分は、大学生の主人公「南山高寿」と、同い年の「福寿愛美」の甘くてベタベタな恋愛模様が描かれており、いかにも恋愛小説といった趣です。しかし、中盤に彼女の秘密が明…
文学的ミステリーと表現すればいいのでしょうか。一度読んだだけでは、よく理解できません。著者の表現したいことが何なのかということだけでなく、ミステリーとしてのストーリーについても同様です。 混乱する要因は、誰の視点で物語が語られているのか分か…
第157回芥川賞受賞作です。主人公である今野の日常を、時間の経過とともに淡々と綴っていく。そんな小説です。淡々と語っているに過ぎないような小説であったとしても、著者には明確な意図があって作られた小説であることには間違いありません。ただ、多くの…