読書LIFE ~毎日が読書日和~

本を読み、感想や書評を綴るブログです。主に小説。

『稼ぐが勝ち』:堀江貴文【感想】

 堀江貴文氏がライブドア代表取締役で、大阪近鉄バッファローズを買収しようとしていた頃に出版された本です。当時、彼は時代の寵児であるとともに『ホリエモン=金』というイメージが拭えない時期でもあったように思います。成功者でありながらも、生意気で世間を敵にしているような印象です。当時の本なので、自分はいかに特別な人間で、どうやってここまで成功できたのか、という自慢話に近い内容なのかなと思いながら読み始めました。意外なことに、全く違いました。読んでいて納得できる内容です。

 確かに過激な表現をしている部分もありますが、言っていることは正論です。自分は時代の流れに気付いたから成功したのだ、と言っています。それに気付けば、誰でも成功できると言っているのです。

「稼ぐが勝ち」の内容 

  • 第1章 カンタンに壁を破る人・絶対に破れない人・・コネ・資金ゼロからの起業術 
  • 第2章 堀江流「シンプル・イズ・すべて」・・売上100億の経営術
  • 第3章 いま考えていること・これからやること・・・100億から300億へ未来の種 

 起業から300億までの道筋を書いています。と言っても、ビジネス書ではないと思います。私は、自己啓発本だと考えています。彼は具体的なビジネスのやり方を述べているのではなく、マインドの問題を重視しているように思うからです。

 従来の社会構造は既に破綻しており、若者はこの時代の変化に対応していかなければ成功しないと言っているのです。自分の経験を基にして、具体的に若者に強く訴えているです。 

「稼ぐが勝ち」を読んだ感想

 ッセージを伝える

 彼が出所後に執筆した「ゼロ」を、以前読みました。基本的に言っていることは同じです。ただ、「稼ぐが勝ち」は、若者に向けて強いメッセージを放っています。既得権益を守ろうとする旧態依然の勢力に対する闘いをしなければ未来はないとでも言うようにです。 

 当時、彼に対する世間の評価は二分されていたと思います。成功者として尊敬する勢力と、金のためなら何でもする金の亡者という評価をしている勢力です。前者には若者が多かったのだと思います。後者は既得権益を握っている年配層だったのでしょう。私自身は、後者のイメージの方が強かった気がします。マスコミによる情報操作の影響もあったのかもしれません。また、既得権益者によるマスコミ操作もあったと感じざるを得ません。 

とにかく、彼には敵が多かったのは間違いないでしょう。 

 しかし、この本を読んで感じたのは、彼が金儲けをするために起業し事業を大きくしているのではないということです。やりたいことをするために事業を拡大し、金を稼いでいるといった印象を受けます。彼の目的は、やりたいことを実現させていく。常に前を見据えて事業を展開していく。それが原動力なのでしょう。

 彼は会社の経営者にとって一番大事なものは何かについても書いています。それは、株主に多く利益を配分すること。すなわち、会社が最も利益を上げるための経営をしなければならない。つまり稼ぐことです。当時、彼はやるべきことをしていただけに過ぎないのです。

 ただ、過激な表現もあります。「人の心はお金で買える」という言葉です。そういう言葉を言うと、世間に反感を持たれるということは分かっているはずです。しかし、彼がお金を持つことにより、実際に周りの反応が変わっていったのでしょう。彼の言葉は、彼が過激な思想を持っているのではなく、お金で豹変する人々が実際にいることに起因することです。実際に彼の言うことが真実なのかもしれません。 

者にむけて 

 この本を執筆した当時、堀江氏は30歳くらいです。若者に起業を訴え、既得権益に闘いを挑む急先鋒の若者代表と成りえていたのだと思います。実際に彼に影響され、成功した人も多くいるでしょう。この本の中で、彼は何も難しいことを言っていません。彼が言いたかったことは、最後に書かれている言葉に凝縮されていると思います。 

チャレンジすれば必ず結果は生まれてきます。

チャレンジしてください

若いうちほどリスクが少なくてカンタンなのですから。   

 高校生・大学生くらいに是非読んでもらいたい。それくらいの年代の人たちは、堀江氏が時代の寵児として世間を騒がせていたことを見ていなかったと思います。なので当時のマスコミの報道の仕方に左右されることなく、純粋に堀江氏が伝えたいことを感じ取れるでしょう。

 彼の意見が100%正しいと言っている訳ではありません。ただ、彼の考えは、閉塞した若者にとって必要な事柄を含んでいると感じます。 

稼ぐが勝ち?ゼロから100億、ボクのやり方? (光文社知恵の森文庫)

稼ぐが勝ち?ゼロから100億、ボクのやり方? (光文社知恵の森文庫)