8月も後半になると、朝晩は少し暑さも和らいだ気もします。昼間は相変わらずの暑さでしたが。台風などの自然災害も平年よりも多い印象でした。
8月に読んだ本は8冊でした。それでは8月の読書本のおすすめ評価を。
おすすめ度★★★★★
ジェノサイド 高野和明
壮大なスケール。複雑なプロットでありながら、ストーリーが食い違ったり辻褄が合わなかったりすることがない。長編ですが、一気読みです。かなりのお勧め作品。
おすすめ度★★★★
ダンス・ダンス・ダンス 村上春樹
本作は、ユミヨシさんと僕にとって幸せな結末となっています。途中経過は別にして、分かりやすいハッピーエンドです。喪失の物語は、再生の物語となった。村上春樹の小説にしてははっきりとした結末でした。
暗幕のゲルニカ 原田マハ
原田マハの描く文章は、現実に絵画を見たように感じさせます。ピカソがゲルニカを描いている様子や見る者に与える影響が伝わってきます。著者の芸術に対する思いが溢れています。
おすすめ度★★★
銀河鉄道の父 門井慶喜
政次郎を通して賢治を見ることで、単なる伝記ではなくなります。時に冷静に、時に感情的に見る賢治はとても人間らしい。
おすすめ度★★
バイバイ、ブラックバード 伊坂幸太郎
連作とは言え短編集なので、物語に物足りなさを感じてしまいます。また、結末も中途半端に終わります。読み終えた時に消化不良感が残ります。
余命10年 小坂流加
この小説は著者の人生そのものです。完全なフィクションとして読むのか、著者の人生として読むのか。それによって評価は変わると思います。
おすすめ度★
夜行 森見登美彦
著者の意図するところを読み解ける人や独自の解釈を打ち立てることの出来る人にとっては読み応えがあるでしょう。私のように解釈自体に戸惑ってしまうと、読後に満足感が沸いてきません。
教養としての宗教入門 中村圭志
各宗教の深層を知りたい人には物足りないかも。ただ、宗教全体を眺めることにより、現在、宗教が置かれている状況を知ることが出来ます。様々な視点から書かれた宗教入門書です。