こんにちは。本日は、藤井 孝一氏の「読書は『アウトプット』が99%」の紹介です
読書は知識や情報をインプットするための行動です。文芸などはインプットというより読書自体が目的のところもありますが、それでも自身の内に蓄積していく個人的な行為です。人と共有することも楽しみの一つですが。
読書を有効に活用するシーンはビジネスを思い浮かべますが、人との会話の中でも読書の知識は役立ちます。人間性と魅力を向上させるからです。
アウトプットを意識した読書(インプット)は、読書の質も向上させます。こうやってブログに書くことを考えながら読むことは、アウトプットを意識して読むことになります。内容をより理解しながら読もうとする。人に伝えることを考えると、充実したインプットが必要です。
インプットされたものは、自身の経験や価値観を付加してアウトプットされます。付加価値を生むためには、アウトプットという目的意識が重要な要素になるでしょう。
アウトプットを最も活用できるのはビジネスの世界です。様々な考え方や手法を知ることは、知見を広げ実際的に役立つ。一方、文芸も自身の考え方や人に説明するノウハウや伝え方に役立ちます。読書はプライベート色が強いが、使い方次第で可能性は大きい。
「読書は『アウトプット』が99%」の内容
本物の“使える知識”が身につく読み方・選び方・活かし方。
「どんな本だったか」を必ず話す。これが役立つ読書の極意!できる人は今日の出来事を話すように「本の話」をする! 【引用:「BOOK」データベース】
「読書は『アウトプット』が99%」の感想
第1章 もっと「本の話」を誰かとしよう
読書で得た知識や感動は自分のものですが、内側に積み上げておくだけではもったいない。活用しない知識はすぐに忘れ去られます。活用することで、真に身に付き、記憶として定着します。何度も繰り返すことも重要です。
アウトプットの方法は、簡潔に言うと「話す」「書く」「行動する」の三つです。これを行うかどうかで読書の質が変わり、役立つかどうかが決まります。
最初に行うことは人に話すことです。しかし、人に分かるように話すことは意外と難しい。本の内容を理解していないと話せません。話せないということは、分かったつもりになっているだけです。
人に伝える際には役立つ情報として伝えなければなりません。自分だけが分かっていても役立たないし付加価値がない。伝えることは知識が知恵に変化することです。出し惜しみは何も生み出さない。アウトプットすることで知識は循環し、何度も活用され定着します。
伝える力も重要です。本の内容を右から左へ伝えるだけでは、伝える力を養いません。要約は簡単なようで難しい。何故なら、本の内容を真に理解していないとできないからです。要約できるということは、全体を俯瞰できているということです。ビジネスの世界で全体を見ることは、自身の仕事の役割や目的を大局的に理解することになります。行動に目的意識ができ、成功の筋道が立つ。
人に話すという行為に付随する効果は大きい。もちろん、意識しながら話す必要があります。
第2章 「速読」よりも「乱読」せよ
- いかにして本を読むか
- どのようにして本を読むか
インプットしなければ、アウトプットできません。量が多ければ、アウトプットする際の材料も増えます。ビジネス本やノウハウ本なら読み方次第で数時間で読める。重要なのは読み方です。
読む本を決めることも重要です。本は星の数ほど出版されます。何を読むべきか決めるところから始まります。
- 今すぐ読む本
- 後で読む本
- 後でじっくり読む本
- 読むに値しない本
に分類し、自分に合わない本は読まない。そうは言っても、一度購入した本はもったいないから最後まで読みたくなるものですが。時間と本の代金のどちらが大事かということでしょう。
読む本でも、全てを読む必要があるかどうかを判断します。必要な個所を選別し、不要な個所は読まない。読書に使える時間は限られています。「斜め読み」「飛ばし読み」「逆さ読み」など様々な読み方を活用し、効率的に読み進めます。内容を確実にインプットすることを最重要に考えます。
内容の理解は全てを精読しないとできない訳ではありません。目的は読むこと自体ではなく、内容を理解することです。そう考えることで1日1冊が可能になります。もちろん、本の種類にもよります。文芸は「斜め読み」「飛ばし読み」「逆さ読み」に馴染みません。
四つの誤解があるから、効率的な読書とインプットができません。
- 本は最初から最後まで、全てを読まなくてはならない。
- 前から後ろに読まなくてはならない
- 本を汚してはいけない
- 本はいつでも読める
これらはインプットの効率を妨げます。
乱読するためには買いまくることも重要ですが、買う際には目次や本文の流し読み、著者のプロフィール、前書きなどがポイントになります。習慣化(ルーティン)することで自然と身に付きます。
第3章 読書を最高の「自己投資」にする技術
アウトプットの基本は何を学んだかであり、どう活かすかです。感想ではありません。自分自身の意見(感想ではなく)を付加することも必要です。
アウトプットは「話す」「書く」「行動する」です。その中でも行動は、もっとも重要なアウトプットと言えるでしょう。ノウハウ本で得たインプットを、アウトプットしなければ意味はありません。10%も活用できれば上出来です。使うという感覚が大事なのです。
「本を汚してはいけない」も誤解のひとつです。書き込むことでより活用できます。書き込み方も工夫が必要であり、やり方は人によって様々です。余白に書き込むのなら、思ったことをシンプルに書くことが必要です。「読書メモ」も有効な手法です。感じたことや学んだことを書き出すことは備忘録にもなります。目的によってやり方も変わるので、自分なりのやり方を身に付ければよい。
書評を読んだり書いたりすることも有効です。書評は必ずしも正しいとは限らないので、見極める力を養うことにもなります。また、書くためには適切なインプットが必要です。自分が思ったことや感じたことを評価し付加価値を付けていく。ポイントを押さえればそれほど難しくありません。まずは経験することが大切です。書評は必ずしも好意的な反応をしてくれるとは限らないことを肝に銘じておく必要がありますが。
「読書会」も双方向の交流として有効です。プレゼン力が向上するし、人のプレゼンを聴くことも大きな効果を生みます。本の種類を問わないこともいい側面です。
第4章 「お金を稼ぐ人」は、本をこう読む!
「古典」が大事な理由は何だろうか。読み継がれる理由は、普遍的な真理があるからです。ノウハウ本やビジネス本は時代に即していて現在の行動に直結しますが、5年後、10年後に役立つかどうかは分かりません。
しかし、物事の本質は実は変わらない。経営者が古典を読む理由はそこにあるのでしょう。古典は何度でも読み返すバイブルであり、人生のテキストです。普遍的だから、人生の役に立つ。
「上に立つ者」ほど古典を読むことが仕事になります。そもそも経営者には読書家が多い。読書の重要性を理解しているからです。経営者には「学び」が必要であり、大局的に物事をとらえなければなりません。目先にとらわれてはいけない。本を読む人と読まない人の差は、こういったところに表れます。一流の人は「仕組み」を学べる本を選び、二流の人は「スキル」を学べる本を選びます。目先か大局かの違いです。
自身の仕事に関係のない分野に手を伸ばすことも重要です。視野を広げ、新しい発想が生まれます。どこで繋がるか分からないからこそ読むべきです。「発想力」は知らない分野を知ることで養われます。
読書時間の確保も重要な問題です。どのようにして確保するか。
- スマホやテレビを見ない
- お酒を飲まない
誰でも実行できることで時間を作ることはできます。時間の使い方と優先順位を見極めることが重要です。
第5章 私は、こんな本を読んできた
最終章で、著者が読んできた本の中でもおすすめのものを六つのテーマに分けて紹介しています。その中のいくつを紹介します。
最後に
アウトプットの重要性がひしひしと伝わります。読書で得た知識を活用し定着させるためにアウトプットは必要不可欠ということでしょう。どんな本を読むか考え、効率を考え、アウトプットを考える。読書がもたらす効果は大きいが、その大きさを最大限にするには努力と工夫が欠かせません。