2月の読書本は6作品、8冊でした。「ホモ・デウス」が読み応えがあったので、作品数は少なめでした。
2月の読書本のおすすめ度合いです。 「おすすめ度★★★★★」はありません。
おすすめ度★★★★
火星に住むつもりかい? 伊坂幸太郎
仙台を舞台に監視社会や国家権力の恐ろしさが描かれます。物語の冒頭は、中世の魔女狩りを連想させながら恐ろしい状況が続きます。黒い男の謎を含むことでミステリーとしても読み応えがあります。
おすすめ度★★★
卒業 東野圭吾
「雪月花之式」の複雑さと事件の全容の複雑さ。数少ない証拠と証言。仲間の信頼と友情を前提にしてしまうと答えは見えません。ミステリーの謎をいくつも登場させ絡ませます。
ホモ・デウス テクノロジーとサピエンスの未来 ユヴァル・ノア・ハラリ
サピエンス全史より読みやすく面白い。科学的な側面と精神的・哲学的な側面があり組み合わさっています。著者の予測した未来が望ましいものかそうでないのかは、自身が置かれる立場次第でしょう。
おすすめ度★★
夏への扉 ロバート・A・ハインライン
登場人物は少なく、主人公ダンの視点で描かれます。1970年と2000年を行き来することで状況の複雑さがあり、結末への伏線も隠されています。 結末には気持ち良さがあります。どん底からの再起が気持ちよい。
おすすめ度★
クローズド・ノート 雫井脩介
意外性のある展開はありません。香恵が優柔不断なので冗長に感じる部分も多い。それでも結末では心が動かされます。
ICO -霧の城- 宮部みゆき
ノベライズの難しさを感じます。事前に知識がある読者とない読者の両方に向けて描かなければなりません。本作はゲームプレイヤー寄りに執筆されている印象を受けます。