小説の海

本を読み、感想や書評を綴るブログです。主に小説。

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『犬がいた季節』:伊吹 有喜【感想】|18歳。その迷いも覚悟も希望も。

こんにちは。本日は、伊吹 有喜氏の「犬がいた季節」の感想です。 2021年本屋大賞第3位。6つの物語で構成される連作短編集です。 八稜高校に飼われることになった白い犬「コーシロー」の目を通して描かれる高校生たちが主人公です。昭和63年から平成12年ま…

『一人称単数』:村上 春樹【感想】|世界は流れていく 物語が光景をとどめる

こんにちは。本日は、村上春樹氏の「一人称単数」の感想です。 八編の短編集です。表題作「一人称単数」のみ書き下ろしであり、他は文學界で発表された作品です。各短編に関連性はなく、完全に独立しています。なので、それぞれの短編で好みは全く変わるだろ…

『パズル・パレス』:ダン・ブラウン【感想】|史上最大の諜報機関にして、暗号学の最高峰

こんにちは。今日は、ダン・ブラウン氏の「パズル・パレス」の感想です。 ダン・ブラウン氏のデビュー作品です。その後の「天使と悪魔」、「ダ・ヴィンチ・コード」で一気に世界中で人気の小説家になります。 本作はフィクションのミステリーサスペンスです…

『悪と仮面のルール』:中村 文則【感想】|悪とは何か

こんにちは。本日は、中村 文則氏の「悪と仮面のルール」の感想です。 玉木宏主演で映画化されていますが、あくまで小説についての感想です。 タイトルを見ると、人間の負の側面を描き出している作品だと想像します。悪と言っても種類は様々です。法律上の悪…

『アクセル・ワールド 03・04』:川原 礫【感想】

こんにちは。本日は、川原 礫氏の「アクセル・ワールド3、4」の感想です。 3巻と4巻を通じて描かれるのは、春雪たちと略奪者ダスク・テイカーの戦いです。両者は、現実世界と仮想世界の両方で戦います。その過程で加速世界の隠された真実も明かされます…

『アルルカンと道化師』:池井戸 潤【感想】|探偵半沢、絵画の謎に挑む。

こんにちは。本日は、池井戸 潤氏の「アルルカンと道化師」の感想です。 2020年9月17日に発刊された半沢直樹シリーズの五作目です。半沢が東京中央銀行大阪西支店に転勤した直後が舞台なので、第一作「オレたちバブル入行組」の前日譚になります。 2020年7月…

『お探し物は図書室まで』:青山 美智子【感想】|本ですか?仕事ですか?人生ですか?

こんにちは。本日は、青山 美智子さんの「お探し物は図書室まで」の感想です。 2021年本屋大賞第2位。5つの短編で構成されていて、それぞれが独立した物語です。 物語の鍵となるのは区のコミュニティセンター内にある図書室と、そこで働いている司書の「小…

『わたし、定時で帰ります。』:朱野 帰子【感想】|いつまで残業するつもり?

こんにちは。本日は、朱野 帰子さんの「わたし、定時で帰ります。」の感想です。 働き方改革は、どのくらい進んだのだろうか。ワークライフバランスという言葉もよく聞きます。これらの言葉が無くならないのは、まだまだ達成されていないからです。当たり前…

『麦本三歩の好きなもの』:住野 よる【感想】|好きなものがたくさんあるから、毎日はきっと楽しい。

こんにちは。本日は、住野 よる氏の「麦本三歩の好きなもの」の感想です。 社会人になったばかりの麦本三歩の生活を描いた日常小説です。図書館勤務をする彼女の日常は普通の日々で、取り立ててドラマチックな出来事や大きなアクシデントが起きる訳ではあり…

『生きてさえいれば』:小坂 流加【感想】|きっといつか幸せが待っている

こんにちは。本日は、小坂 流加さんの「生きてさえいれば」の感想です。 「余命10年」は、著者自身の人生を投影した作品でした。だからこそ読者の心に響くものがあったのだろう。残念ながら文庫が発刊される前に他界されてしまいましたが。本作は著者が他界…

『となり町戦争』:三崎 亜記【感想】|見えない戦争

こんにちは。本日は、三崎 亜記さんの「となり町戦争」の感想です。 第17回小説すばる新人賞受賞作。著者のデビュー作でありながら、直木賞候補にもなっています。 タイトルどおり、となり町との戦争を描いています。現在の日本を舞台に自治体同士が戦争をす…

『この本を盗む者は』:深緑 野分【感想】|ああ、読まなければよかった!

こんにちは。本日は、深緑 野分さんの「この本を盗む者は」の感想です。 以前読んだ「ベルリンは晴れているか」とは全く作風が違います。ミステリーの要素を含むのは同じですが、「ベルリンは晴れているか」は史実を舞台にした現実的な物語です。一方、本作…