読書LIFE ~毎日が読書日和~

本を読み、感想や書評を綴るブログです。主に小説。

『遠まわりする雛』:米澤穂信【感想 後半】|奉太郎たちの一年間の軌跡

【感想 前半】に続く、後半の四短編の感想です。 「遠まわりする雛」の内容 「遠まわりする雛」の感想 心あたりのある者は あきましておめでとう 手作りチョコレート事件 遠まわりする雛 終わりに 「遠まわりする雛」の内容 省エネをモットーとする折木奉太…

『遠まわりする雛』:米澤穂信【感想 前半】|奉太郎たちの一年間の軌跡

古典部シリーズの四作目。シリーズ初の短編集です。神山高校入学後、奉太郎たちの一年間を短編で綴ります。「氷菓」「愚者のエンドロール」「クドリャフカの順番」は文化祭(通称カンヤ祭)に繋がる一連の物語です。本作は、三つの物語の狭間とその後の物語…

『フランス革命 ー歴史における劇薬ー』:遅塚 忠躬【感想】

以前、佐藤賢一著「ナポレオン」を読みました。フランス革命はナポレオンを歴史に登場させた要因のひとつです。フランス革命の一連の流れの中にナポレオンは存在します。正確かどうか自信がありませんが、おおまかな流れは次のようなものだと理解しています…

『クドリャフカの順番』:米澤穂信【感想】|十文字事件と文集「氷菓」は結末は・・・

古典部シリーズの第三作目。「氷菓」「愚者のエンドロール」で鍵となった神山高校文化祭(通称カンヤ祭)が舞台です。「クドリャフカの順番」を含めて、ひとつの流れになっています。 『氷菓』:米澤穂信【感想】|古典部シリーズの原点。登場人物の個性が溢…

『ICO -霧の城-』:宮部みゆき【感想】|ぼくが君を守る。だから手を離さないで

文庫の巻末にある米光一成氏の解説で、本作がゲームのノベライズであることを知りました。あまりゲームをしないので、初めて聞くゲームの名前です。ノベライズされるほどのストーリー性を持ったゲームなのでしょう。 ゲームの「ICO」を好きかどうか。やり込…

『クローズド・ノート』:雫井脩介【感想】|そのノートが開かれたとき・・・

携帯電話サイトで配信されていた作品のようです。私にとってはあまり馴染みのない媒体です。映画化もされています。 タイトルを聞いて思い浮かべるのは映画の初日舞台挨拶です。沢尻エリカの不機嫌な態度が今でも頭に残っていますし、「別に」という言葉も聞…

『火星に住むつもりかい?』:伊坂幸太郎【感想】|世の中にはいろんな「正義」ばかり。

タイトルからは予想できない内容です。仙台を舞台に監視社会や国家権力の恐ろしさが描かれます。物語の冒頭は、中世の魔女狩りを連想させながら恐ろしい状況が続きます。現代の魔女狩りです。 過去の誤った行いが、現代では決して起こりえないというのは幻想…

『夏への扉』:ロバート・A・ハインライン【感想】|かくいうぼくも、夏への扉を探していた

SFの名作と言われています。1956年発表なので古典作品になるでしょうか。ロバート・A・ハインライン、アーサー・C・クラーク、アイザック・アシモフはビッグ・スリーと称されています。 物語の舞台は1970年と2000年です。発表当時はある程度予想のできる近…

『卒業』:東野圭吾【感想】|刑事前夜、最初の事件

加賀恭一郎シリーズの第一作目。東野圭吾らしい読みやすい文章ですが、ミステリーのトリックは複雑です。それを読み応えと捉えるかどうかです。 刑事でも職業探偵でもなく、大学生の加賀が事件の謎を解明していきます。加賀を含む仲間7名(牧村祥子は最初の…

定期「2020年1月(睦月)」の読書本

2020年最初の月の読書本です。今年は去年よりも多くの本を読み、多くの感動を受けたいと思っています。読む本は相変わらず小説に偏ると思いますが。 1月の読書本は9作品です。 おすすめ度★★★★★ ある男 平野 啓一郎 わたしを離さないで カズオ・イシグロ お…

『ホモ・デウス 下:テクノロジーとサピエンスの未来』:ユヴァル・ノア・ハラリ【感想】

人間至上主義の次は、何の時代が来るのでしょうか。人工知能や遺伝子工学など人間を分析できるテクノロジーが人間の優位性を根拠のないものとして覆していきます。人間をただのアルゴリズムだとすれば、テクノロジーの進歩は人間至上主義をどのように変えて…

『ホモ・デウス 上:テクノロジーとサピエンスの未来』:ユヴァル・ノア・ハラリ【感想】

「サピエンス全史」で世界的に注目された、ユヴァル・ノア・ハラリの著書です。「サピエンス全史」は既読ですが、なかなか理解しにくい部分もありました。内容が難しいことに加え、文章も難しかった印象です。サピエンス全史は過去から現在の人類へと繋がる…