読書LIFE ~毎日が読書日和~

本を読み、感想や書評を綴るブログです。主に小説。

『ソードアート・オンライン15 アリシゼーション・インベーディング』:川原 礫【感想】|最終負荷実験が始まる

アドミニストレータとの決戦が終わり、アリシゼーション編が新たなステージへ進みます。暗黒界(ダークテリトリー)を含むアンダーワールド全てが舞台になります。アドミニストレータを倒しましたが、先行きは決して明るくない。 精神喪失状態のキリト。 ユ…

『父が娘に語る経済の話。』:ヤニス・バルファキス【感想】

微妙な違いですが、経済学でなく経済の話です。著者の経験と考え方が前面に出ていて、学問的な考察は薄く感じます。「娘に語る」とタイトルにある通り、語り掛けるような文体で執筆されています。数日間で書き上げた内容なので、全てが系統立てて説明されて…

『名もなき毒』:宮部みゆき【感想】|毒は人の心に潜み、飽和する

杉村三郎シリーズの第2作目。会社員でありながら探偵のような行動、今多コンツェルン会長の娘婿という立場が及ぼす職場での微妙な立ち位置は変わっていません。それが面白みを増します。彼が所属するグループ広報室の面々も個性的で引き込まれていきます。 …

『天地明察』:生方 丁【感想】|暦は天と地を繋ぐ

第7回本屋大賞受賞作。史実を基にした時代・歴史小説です。主人公の渋川春海は囲碁棋士であり、天文暦学者でもあります。算術にも没頭します。自身の興味のある分野に関しては、とても探求心のある人物です。 渋川春海(安井算哲)の名前を教科書で見た記憶…

『スプートニクの恋人』:村上春樹|あちら側にあるものは・・・

「スプートニクの恋人」を読むのは2度目です。1度目は相当に前なので、かなりの部分が記憶から抜け落ちていました。 長編作品ですが、それほどボリュームはありません。一方、起こった事象に対して、原因となるものはあまり詳細に描かれません。読者の解釈…

『ソードアート・オンライン14 アリシゼーション・ユナイティング』:川原 礫【感想】|アリシゼーション・人界編が完結

アドミニストレータに記憶を奪われ、整合騎士ユージオ・シンセシス・サーティツーとなったユージオ。キリトとの再会と決闘の火蓋が切られたところからです。最上階を目前にして、親友と死闘が始まります。元老長チュデルキンの行方も気になるところですが、…

『まほろ駅前多田便利軒』:三浦しをん【感想】|戻らない過去を抱き、未来へ向けて

三浦しをんの作品は「舟を編む」以来2作目です。瑛太と松田龍平で映像化されていますが、読後の印象としてはキャスティングに違和感はありません。 便利屋という職業は、それほど特殊ではありません。便利屋で検索すれば、星の数ほどの検索結果が出ます。掃…

『首折り男のための協奏曲』:伊坂幸太郎【感想】|首折り男と黒澤が繋ぐ

7つの短編から構成されており、それぞれ独立した物語でありながら緩やかな関連性があります。首折り男で繋がっていて、黒澤で繋がっていて、若林夫妻で繋がっている。全てが一点に集束し、爽快感を得る結末ではありません。それぞれの短編で、それぞれの終…

定期「2019年8月(葉月)」の読書本

お盆が過ぎても、まだまだ暑い日が続く8月。朝晩の涼しさは増してきたような気はしますが。 8月に読んだ本は6冊でした。8月の読書本のおすすめ評価を。 おすすめ度★★★★★ 沈黙のパレード 東野圭吾 メタルギア ソリッド ガンズ オブ ザ パトリオット 伊藤…

『十二人の死にたい子どもたち』:生方 丁【感想】|13人目の謎は一体・・・

第156回直木賞候補で映画化もされた生方 丁の長編ミステリー作品です。注目された作品なので、かなりの期待度でした。タイトルも刺激的で興味を引きます。映画化もされていますが、ストーリーはほとんど知らない状態で読み始めました。 「死にたい子どもたち…

『項羽と劉邦』:司馬遼太郎【感想】|武と徳のいずれが勝つのか

舞台となる楚漢戦争は、紀元前206年から紀元前202年です。日本は弥生時代です。始皇帝の死により、再び戦乱の世になった中国の激動振りが伝わります。激動だからこそ魅力的な人物が現れるのでしょう。本作に登場する人物は、誰もが印象に残ります。 前半は始…

『メタルギア ソリッド ガンズ オブ ザ パトリオット』:伊藤計劃【感想】|ノベライズに留まらない魅力

メタルギアシリーズの第6作目「メタルギアソリッド4 ガンズ・オブ・ザ・パトリオット」のノベライズです。プレステ3のゲームということですが、私はプレイしたことがありません。そもそもメタルギアシリーズそのものをプレイしたことがないのですが。 著…