読書ライフ

本を読み、感想や書評を綴るブログです。主に小説。

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ミステリー・サスペンス

『予告殺人』:アガサ・クリスティ【感想】|いたずらか?悪ふざけか?正真正銘の殺人予告か?

こんにちは。本日は、アガサ・クリスティの「予告殺人」の感想です。 マープルシリーズは、12の長編と20の短編が執筆されています。「予告殺人」は長編第4作目です。ジェーン・マープルは、ポアロに並ぶクリスティ作品の人気キャラクターです。クリスティ自…

『クジラアタマの王様』:伊坂幸太郎【感想】|未来を切り拓くのは、誰だ

こんにちは。本日は、伊坂幸太郎氏の「クジラアタマの王様」の感想です。 小説の間にコミックパートを挟んだ作品です。作品の一部として絵が存在します。 文章でアクションや立ち回りを表現することも小説の醍醐味ですが、一方で、絵で表現した方が直接的に…

『火のないところに煙は』:芦沢 央【感想】|絶対に疑ってはいけないの

こんにちは。本日は、2019年本屋大賞第9位、芦沢 央さんの「火のないところに煙は」の感想です。 ミステリー作家が書いたホラー小説です。正直なところ、ホラーや怪談は苦手な分野です。小説で読むことはあまりありませんし、映画も極力観ないことにしてい…

『ABC殺人事件』:アガサ・クリスティ【感想】|ポアロのもとに届けられた挑戦状

こんにちは。本日は、アガサ・クリスティの「ABC殺人事件」の感想です。 アガサ・クリスティの代表作のひとつで、エルキュール・ポアロシリーズの長編第11作目です。長編だけでも33作品ありますが、その中でも人気の作品です。アガサ・クリスティ自身は、ポ…

『ムゲンのⅰ』:知念 実希人【感想】|すべては繋がり、世界は一変する。

こんにちは。本日は、2020年本屋大賞第8位、知念実希人氏の「ムゲンのⅰ」の感想です。 2018年と2019年に続き、3年連続で本屋大賞にノミネートされています。医師である著者が描く作品は、医療が舞台になることが多い。本作は「イレス」という原因不明の病…

『眠りの森』:東野圭吾【感想】|沈黙を続ける限り、苦しみは消えない

こんにちは。本日は、東野圭吾氏の「眠りの森」の感想です。 加賀恭一郎シリーズの第二作目。前作「卒業」で大学生だった加賀は、本作では刑事になっています。刑事の加賀恭一郎が、どのようにして事件を解決していくのか楽しみです。 本作での加賀恭一郎は3…

『陽気なギャングは三つ数えろ』:伊坂幸太郎【感想】|絶体絶命のカウントダウン!

こんにちは。本日は、伊坂幸太郎氏の「陽気なギャングは三つ数えろ」の感想です。 「陽気なギャング」シリーズの三作目。前作「陽気なギャングの日常と襲撃」から約9年が経ち、再び四人が帰ってきました。十年一昔と言いますが、情報化社会では一昔どころで…

『medium 霊媒探偵城塚翡翠』:相沢沙呼【感想】|すべてが、伏線。

こんにちは。本日は、2020年本屋大賞第6位、相沢沙呼氏の「medium 霊媒探偵城塚翡翠」の感想です。 4話で構成されていて、各話で事件が起こり、犯人を突き止めていきます。霊媒探偵 城塚翡翠と推理作家 香月史郎の二人で謎を解きます。各話の間にインター…

『パラレルワールド・ラブストーリー』:東野圭吾【感想】|真実の世界はどっちだ?

こんにちは。本日は、東野圭吾氏の「パラレルワールド・ラブストーリー」の感想です。 2019年に公開された同名映画の原作小説です。小説の発刊は1995年なので、映画は最近ですが小説はかなり昔です。恋愛小説とミステリー小説を組み合わせた内容です。映画は…

『時限病棟』:知念 実希人【感想】|タイムリミットは6時間。脱出できるのか

本日は、知念 実希人氏の「時限病棟」の感想です。ネタバレもありますので、未読の方はご注意ください。 仮面病棟の続編のように見えますが、ストーリーは繋がっていません。両者に共通するのは、舞台が田所病院であることとピエロが鍵のふたつです。この二…

『ジャイロスコープ』:伊坂幸太郎【感想】|文庫オリジナル短編集

デビュー15周年という節目を記念して発刊された文庫オリジナルの短編集。ジャイロスコープのために書き下ろされたのは、最終話「後ろの声がうるさい」のみです。他の短編はアンソロジーや雑誌のために執筆された作品です。 連作短編ではないので各短編の間に…

『遠まわりする雛』:米澤穂信【感想 後半】|奉太郎たちの一年間の軌跡

【感想 前半】に続く、後半の四短編の感想です。 「遠まわりする雛」の内容 「遠まわりする雛」の感想 心あたりのある者は あきましておめでとう 手作りチョコレート事件 遠まわりする雛 終わりに 「遠まわりする雛」の内容 省エネをモットーとする折木奉太…

『遠まわりする雛』:米澤穂信【感想 前半】|奉太郎たちの一年間の軌跡

古典部シリーズの四作目。シリーズ初の短編集です。神山高校入学後、奉太郎たちの一年間を短編で綴ります。「氷菓」「愚者のエンドロール」「クドリャフカの順番」は文化祭(通称カンヤ祭)に繋がる一連の物語です。本作は、三つの物語の狭間とその後の物語…

『クドリャフカの順番』:米澤穂信【感想】|十文字事件と文集「氷菓」は結末は・・・

古典部シリーズの第三作目。「氷菓」「愚者のエンドロール」で鍵となった神山高校文化祭(通称カンヤ祭)が舞台です。「クドリャフカの順番」を含めて、ひとつの流れになっています。 『氷菓』:米澤穂信【感想】|古典部シリーズの原点。登場人物の個性が溢…

『火星に住むつもりかい?』:伊坂幸太郎【感想】|世の中にはいろんな「正義」ばかり。

タイトルからは予想できない内容です。仙台を舞台に監視社会や国家権力の恐ろしさが描かれます。物語の冒頭は、中世の魔女狩りを連想させながら恐ろしい状況が続きます。現代の魔女狩りです。 過去の誤った行いが、現代では決して起こりえないというのは幻想…

『卒業』:東野圭吾【感想】|刑事前夜、最初の事件

加賀恭一郎シリーズの第一作目。東野圭吾らしい読みやすい文章ですが、ミステリーのトリックは複雑です。それを読み応えと捉えるかどうかです。 刑事でも職業探偵でもなく、大学生の加賀が事件の謎を解明していきます。加賀を含む仲間7名(牧村祥子は最初の…

『ベルリンは晴れているか』:深緑 野分【感想】|瓦礫の街で彼女の目に映る空は何色か

2019年本屋大賞第3位 第160回直木賞候補 「このミステリーがすごい!2019年版」第2位 書き出せばキリがないくらい高い評価を得ています。第二次世界大戦後のドイツを舞台にしたミステリーです。幕間に戦中のドイツを挟むことで、第二次世界大戦のリアリテ…

『ある男』:平野 啓一郎【感想】|愛したはずの夫はまったくの別人だった

2019年本屋大賞第5位。過去が人を形作るならば、人を愛することは積み上げてきた過去も含めて愛することになります。偽りの過去であったならば、現在の愛はどうなるのか。そもそも愛の対象とは一体何なのか。現在だけでは駄目なのだろうか。 偽りには二種類…

『キャプテンサンダーボルト』:阿部和重、伊坂幸太郎【感想】|世界を救うために、二人は走る

阿部和重と伊坂幸太郎の合作小説。伊坂幸太郎はお気に入りの作家ですが、阿部和重の小説は読んだことがありません。芥川賞作家と本屋大賞受賞作家に重なり合う部分があるのでしょうか。 全体的に伊坂風に感じてしまうのは、私が阿部和重の作品を読んだことが…

『天空の蜂』:東野圭吾【感想】|標的は原発。人質は国民。

2015年に、江口洋介主演で映画化されています。本木雅弘、綾野剛、仲間由紀恵などそうそうたるメンバーが出演しています。大画面の迫力に圧倒されました。小説を読むと細部の違いに気付きますが違和感はあまりありません。 小説は1995年に刊行されていますの…

『天使と悪魔』:ダン・ブラウン【感想】:ターゲットはヴァチカン

ロバート・ラングドンシリーズの第一作目。第二作目の「ダ・ヴィンチ・コード」が世界的にヒットし、どちらも映画化されています。「ダ・ヴィンチ・コード」が先に上映されていますが、小説は「天使と悪魔」が先です。「天使と悪魔」の映画を観たのはかなり…

『人形館の殺人』:綾辻行人【感想】|打ち砕かれる世界の音を聴け

館シリーズの四作目。新本格ミステリーを打ち立てたシリーズです。「十角館」「水車館」「迷路館」は、館の中というクローズドサークルで起きた殺人を解明する王道ミステリーです。様々なトリックと複雑な人間関係を組み合わせ、納得感のある結末でした。本…

『優しい死神の飼い方』:知念 実希人【感想】|事件に挑む”死神”はゴールデンレトリバー

最初に目を引くのが文庫表紙です。柔らかい印象の絵に加え、タイトルに優しいの文字が。死神との対比が気になります。 ホスピスを舞台にした物語は、いかにも現役医師の著者らしい。余命を知った患者たちの精神がミステリーの要素になるのでホスピスは重要で…

『聖女の救済』:東野圭吾【感想】|ガリレオが迎えた新たな敵、それは女。

ガリレオシリーズの長編第二作目。ガリレオシリーズは私の好きな作品のひとつです。以前、ドラマを観ていたので、真柴綾音が出るたびに天海祐希が頭に浮かんでしまいます。ドラマと小説では細部の設定が少し変えられていますが、トリック自体は同じです。答…

『ラプラスの魔女』:東野圭吾【感想】|彼女は計算して奇跡を起こす

殺人の雰囲気が漂う硫化水素死亡事故から始まり、遠く離れた場所で同じような硫化水素の死亡事故が起こることで事態が動き始めます。事故だとしても再現性はなく、事件だとしても実行不可能です。事故とも事件とも言えない状態で、それぞれの見ている角度か…

『名もなき毒』:宮部みゆき【感想】|毒は人の心に潜み、飽和する

杉村三郎シリーズの第2作目。会社員でありながら探偵のような行動、今多コンツェルン会長の娘婿という立場が及ぼす職場での微妙な立ち位置は変わっていません。それが面白みを増します。彼が所属するグループ広報室の面々も個性的で引き込まれていきます。 …

『首折り男のための協奏曲』:伊坂幸太郎【感想】|首折り男と黒澤が繋ぐ

7つの短編から構成されており、それぞれ独立した物語でありながら緩やかな関連性があります。首折り男で繋がっていて、黒澤で繋がっていて、若林夫妻で繋がっている。全てが一点に集束し、爽快感を得る結末ではありません。それぞれの短編で、それぞれの終…

『十二人の死にたい子どもたち』:生方 丁【感想】|13人目の謎は一体・・・

第156回直木賞候補で映画化もされた生方 丁の長編ミステリー作品です。注目された作品なので、かなりの期待度でした。タイトルも刺激的で興味を引きます。映画化もされていますが、ストーリーはほとんど知らない状態で読み始めました。 「死にたい子どもたち…

『さよならドビュッシー』:中山七里【感想】|彼女の存在はピアノの中に

第8回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作です。本作で登場するピアニスト「岬洋介」のシリーズ第1作目になります。2013年に映画化、2016年にドラマ化されています。映画のキャスティングは橋本愛と清塚信也。ドラマは黒島結菜と東出昌大です。現役ピア…

『沈黙のパレード』:東野圭吾【感想】|沈黙の向こうに隠された真実

ガリレオシリーズ3年ぶりの長編作品です。「猛射つ」の改稿による「禁断の魔術」以来です。オリジナル長編作品としては「真夏の方程式」からの8年ぶりになります。ガリレオシリーズは私のお気に入りのシリーズです。物理的トリックを使いながらも読みやす…