晴耕雨読で生きる

本を読み、感想や書評を綴るブログです。主に小説。

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2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『七つの会議』:池井戸 潤【感想】|積み上げられた不正に立ち向かう

2019年2月1日に劇場公開されます。映画化される小説が未読の場合、いつも頭を悩ませるのがどちらを先に読むか(観るか)という問題です。「空飛ぶタイヤ」の時も同じ悩みを抱えた気がします。結局は小説を先に読むことにしましたが、どちらが正解だったのかは…

『ファーストラヴ』:島本理生【感想】|彼女たちは救われたのだろうか

第159回直木賞受賞作。恋愛小説をイメージさせるタイトルながら、帯には「なぜ娘は父親を殺さなければならなかったのか?」と書かれています。一体、どのような内容の小説なのか気になっていました。直木賞を受賞した話題性もあり、期待感が高まります。 読…

定期「2018年12月(師走)」の読書本

年末のバタバタとした時間をやり過ごしながら、時間を作って本を読んでいました。2018年に読んだ本は100冊程度でしょうか。12月の読書本は7作品です。12月のおすすめ度合いです。 おすすめ度★★★★★ 村上海賊の娘 和田 竜 おすすめ度★★★★ フーガはユーガ 伊坂…

『残り全部バケーション』:伊坂幸太郎【感想】|いくつもの話は、やがて大きな物語に

こんにちは。本日は、伊坂幸太郎氏の「残り全部バケーション」の感想です。 五章から成る連作短編集です。各短編ごとで完結してますが、それぞれが関係し合っています。第五章を読むと、今までの物語が最終章のための伏線であったようにも感じます。全てが最…

2017年本屋大賞の受賞作

2016年11月〜2017年4月にかけて実施された第14回本屋大賞の受賞作一覧です。 大賞 『蜜蜂と遠雷』恩田 陸 【得点:378.5点】 2位 『みかづき』森 絵都 【得点:331.0点】 3位 『罪の声』塩田武士 【得点:305.0点】 4位 『ツバキ文具店』小川 糸 【得点:…

『図書館の魔女』:高田大介【感想】|図書館は人の知り得るが世界の縮図

第45回メフィスト賞受賞作。著者のデビュー作になります。単行本上下巻で1500頁近い超大作です。ファンタジー作品ですが、リアリティのある世界観に基づいた物語は読み進めるほどに引き込まれていきます。物語が劇的に進展する箇所もあれば、その前段階とし…

『名前探しの放課後』:辻村深月【感想】|人は変わることができる

二度読みしました。本作を読む前に、先に読んでおくべき作品がいくつかあります。少なくとも、「ぼくのメジャースプーン」を読んでから読むことをお勧めします。出来れば、「凍りのくじら」も読んでおいた方が面白いかも。あまり書くとネタバレしそうなので…

『ハサミ男』:殊能将之【感想】|仕組まれた叙述トリックに驚愕する

著者のデビュー作であり、1999年に第13回メフィスト賞を受賞した作品です。ミステリー小説の醍醐味は、結末が自分の予想を裏切り、しかも納得されられる結末であることです。そういう意味では、見事に予想を裏切られました。物語の終盤に一気に謎が明かされ…