晴耕雨読で生きる

本を読み、感想や書評を綴るブログです。主に小説。

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2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『ハケンアニメ!』:辻村 深月【感想】|”いい仕事”がしたい!

こんにちは。本日は、辻村 深月さんの「ハケンアニメ!」の感想です。 2015年本屋大賞第3位。アニメ制作を舞台にした職業小説です。読んだ印象は、有川浩さんの小説の雰囲気を感じます。どこがと言われると答えに困りますが。 制作されるアニメが減った訳で…

『R帝国』:中村 文則【感想】|朝、目が覚めると戦争が始まっていた。

こんにちは。本日は、中村 文則氏の「R帝国」の感想です。 表紙は「教団X」を彷彿とさせる白黒の印象的な絵柄です。内容は直接的に関係していません。あくまでも別の物語です。 架空の国「R帝国」が舞台です。他国も世界情勢もあくまで架空です。しかし、…

『心淋し川』:西條 奈加【感想】|誰の心にも淀みはある。

こんにちは。本日は、西條 奈加さんの「心淋し川」の感想です。 第164回直木賞受賞作。六つの短編から成る連作短編集です。 貧乏長屋が立ち並ぶ千駄木町の一角が舞台です。心町(うらまち)と呼ばれ、そこにある心淋し川(うらさびしがわ)は流れが滞り、淀んで…

『星の子』:今村 夏子【感想】|一緒に信じることが、できるだろうか。

こんにちは。本日は、今村 夏子さんの「星の子」の感想です。 第157回芥川賞候補であり、2018年本屋大賞第7位の小説です。主人公「ちひろ」の視点を通じて、家族の在り方・新興宗教・友人関係の中で、彼女自身の変化が描かれています。 小学生から中学三年…

『鹿の王』:上橋 菜穂子【感想】|命をつなげ

こんにちは。本日は、上橋 菜穂子氏の「鹿の王」の感想です。 2015年本屋大賞を受賞したファンタジー小説です。かなりの長編作品ですが、一気に読みきってしまうほど引き込まれます。架空の世界を舞台にしたファンタジーですが、国家と個人・支配と従属とい…

『罪の声』:塩田武士【感想】|逃げ続けることが、人生だった。

こんにちは。本日は、塩田武士氏の「罪の声」の感想です。 1985年から86年にかけて発生した「グリコ・森永事件」をベースに執筆された小説です。当時、私はまだ子供でしたが、今でもきつね目の男の顔を思い浮かべることができます。 未解決事件なので犯人は…