晴耕雨読で生きる

本を読み、感想や書評を綴るブログです。主に小説。

ーおすすめ記事ー
タイトルのテキスト
タイトルのテキスト
タイトルのテキスト
タイトルのテキスト

2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『空飛ぶタイヤ』:池井戸 潤|巨大な企業に戦いを挑む

物語の発端となる事故。事件と言ってもいいかもしれません。走行中のトラックのタイヤが外れ、そのタイヤの直撃を受け母親が死亡し子供が軽傷を負う。この事故を聞き、多くの人がある事故を思い浮かべるはずです。2002年1月10日に横浜で起きた痛ましい事故で…

映画「ハーモニー」を観た

こんにちは。本日は、伊藤計劃氏原作小説の映画「ハーモニー」の感想です。 小説が映画化された時、最も頭を悩ませるのがどちらを先に読む(観る)べきか。ハーモニーは、その悩みをずっと引きずっていました。小説も映画もかなり前から所持していましたが、…

『i』:西 加奈子|この世にアイは存在しません。

読後には、何とも表現し難い感情が心に残りました。感動と一言で言えるほど、単純な気持ちではない気がします。では、感動でなければ何なのか。結末に対する喜びでもなく、納得でもなく、考えさせられるということでもない。主人公のアイに対する純粋な共感…

『夢見る黄金地球儀』:海堂 尊|黄金地球儀を巡るドタバタ劇

海堂尊と言えば「医療ミステリー」を思い浮かべます。現役医師である海堂尊だからこそ描ける作品です。「夢見る黄金地球儀」は、医療から離れ、黄金地球儀を盗むドタバタコメディ劇と言ったところでしょうか。ドタバタ感とコメディ感が、やたらと目立ちます…

『すべての教育は「洗脳」である』:堀江貴文

過激で挑戦的なタイトルが、いかにも堀江貴文らしい。ホリエモンが「教育」とりわけ「学校教育」について、独自の視点と考え方を書いています。内容に共感するかどうかは別にして、とても面白い。こういった考え方や背景があったのか。ホリエモンの言葉は、…

定期「2018年5月(皐月)」の読書本

GWから始まった5月。過ごしやすい季節から、徐々に蒸し暑くなっていく予感を感じる日々でした。5月の読書本は、8作品です。GWは遊んでばかりいたので、あまり読書せず。中旬以降から、本格的に読み始めた印象です。それでは、5月の自分勝手なおすすめ度…

『ハーモニー』:伊藤計劃【感想】|理想郷に倦んだ少女たちは、世界の終わりを夢見た

こんにちは。本日は、伊藤計劃氏の「ハーモニー」の感想です。 数少ない伊藤計劃の長編のひとつです。「屍者の帝国」を彼の長編にカウントしなければ、「ハーモニー」が最後の長編作品ということになります。彼独自の世界観により設定された近未来を舞台に、…

2010年本屋大賞の受賞作

2009年11月〜2010年4月にかけて実施された第7回本屋大賞の受賞作一覧です。 大賞 『天地明察』冲方丁 【得点:384.5点】 2位 『神様のカルテ』夏川草介 【得点:294.0点】 3位 『横道世之介』吉田修一 【得点:270.0点】 4位 『神去なあなあ日常』三浦し…

『SOSの猿』:伊坂幸太郎【感想】|サルが跳び、アクマが笑う。

こんにちは。本日は、伊坂幸太郎氏の「SOSの猿」の感想です。 「私の話」と「猿の話」のふたつの物語で構成されています。共通点もなく、交わらないふたつの物語が最終的にどのように関係していくのか。きっと意表を突きながらも、納得できる結末を用意して…

『ブラックペアン1988』:海堂 尊|医者の資質とは何なのか

嵐の二宮和也主演でドラマが放映されています。過去に読んだことがあるのですが、ドラマ放映をきっかけに再読しました。何故なら、残っていた小説の記憶とドラマでは、登場人物たちにかなり違いがあるなとおぼろげに感じたからです。何となく違和感を感じて…