新年度が始まった4月です。慌ただしい中にも、新鮮な気持ちになる時期だと思います。4月の読書本は6作品でした。文庫で上下巻に分かれているものもありましたので、冊数で言えば9冊になります。
4月のおすすめ度合いです。ちなみに「おすすめ度★★★★★」は該当なしです。
おすすめ度★★★★
ゲームウォーズ アーネスト・クライン
70年代・80年代のポップカルチャーを知らないと、面白みが100%伝わってきません。私は作者と同年代なので、知っていることが登場すると嬉しくなります。
熱帯 森見登美彦
森見ワールドは嵌まる人は嵌まるでしょう。ただ、数冊読んだだけでは判断が付かない。不可思議な世界を描いていますが、不可思議だからこそ惹かれるものがあります。
おすすめ度★★★
インフェルノ ダン・ブラウン
本作を読んで感じたのは、何事も知識を仕入れておく方がより楽しめるということです。登場する文学や芸術・宗教に造詣が深ければもっと本作を楽しめたでしょう。
ソードアート・オンライン10 アリシゼーション・ランニング 川原 礫
アンダーワールドの成り立ちが明かされるとともに、サブタイトル「アリシゼーション」の意味も明かされます。物語の根幹の大部分が明確になったと言えますが、一方、どこに向かっていくのか。
おすすめ度★★
屋上のテロリスト 知念実希人
ミステリー小説というよりは、青春小説に近い。医療ミステリーという著者の得意分野が存在しないので、特筆すべきミステリーとは言い難い。読みやすくはあるが、それ以上でも以下でもなかった。
おすすめ度★
共喰い 田中慎弥
この小説は読みやすい。しかし、全体を通して、暗く鬱屈したねっとりと纏わりつくような不快感というか気持ち悪さを感じざるを得ない作品でした。