読書LIFE ~毎日が読書日和~

本を読み、感想や書評を綴るブログです。主に小説。

定期「2018年4月(卯月)」の読書本

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 桜の季節。入学や就職などで、多くの人の環境が変わる慌ただしい時期です。

 4月の読書本は、8作品でした。春の暖かさの中、のんびりと読書していた気がします。 

 ラノベ・時代物など、いろいろです。

 それでは、私の勝手なおすすめを。

 

  

おすすめ度★★★★★ 

つばさものがたり 雫井脩介

  

ファンタジーと現実が混在したような物語。辛い現実に立ち向かう小麦に訪れたのは、救いだったのか、。予想された結末でありながら、涙を誘います。

 

パティシエールの君川小麦は、自身の身体に重い秘密を抱えたまま、故郷・北伊豆で家族とケーキ屋を開いた。しかし、甥の叶夢からは「ここは流行らないよ」と謎の一言。その通り、店は瞬く間に行き詰まってしまう。力尽きた彼女に新たな勇気を吹きこんだのは、叶夢と、彼にしか見えない天使の“レイ”だった…。小麦のひたむきな再起を見届けたとき、読み手の心にも“見えない翼”が舞い降りる。

 

甲賀忍法帖 山田風太郎 

  

60年近く前の作品でありながら、全く色褪せていない。闇に纏わりつかれた殺し合い。殺すことを目的とした忍法の応酬が、この作品の恐ろしさを伝えてきます。

  

家康の秘命をうけ、徳川三代将軍の座をかけて争う、甲賀・伊賀の精鋭忍者各十名。官能の極致で男を殺す忍者あり、美肉で男をからめとる吸血くの一あり。四百年の禁制を解き放たれた甲賀・伊賀の忍者が死を賭し、秘術の限りを尽し、戦慄の死闘をくり展げる艶なる地獄相。 

  

おすすめ度★★★★

忘れられた巨人 カズオ・イシグロ 

  

ファンタジーの要素が強い。しかし、スリリングで盛り上がる派手なストーリーでなく、「記憶」をテーマにゆっくりと物語が進みます。重厚で読み応えのある小説です。

 

遠い地で暮らす息子に会うため、長年暮らした村をあとにした老夫婦。一夜の宿を求めた村で少年を託されたふたりは、若い戦士を加えた四人で旅路を行く。竜退治を唱える老騎士、高徳の修道僧…様々な人に出会い、時には命の危機にさらされながらも、老夫婦は互いを気づかい進んでいく。 

 

おすすめ度★★★

ソードアート・オンライン5 ファントム・バレット 川原 礫 

 

銃を使った、人対人の対人戦。今までのファンタジーから、生々しい殺し合いの世界へ。過去に囚われた登場人物たちが戦うのは自分自身か。フェアリィ・ダンスより読み応えはあります。

 

 “SAO”事件から一年が経った。ある日。キリトは、総務省“仮想課”の菊岡誠二郎から奇妙な依頼を受ける。銃と鋼鉄のVRMMO“ガンゲイル・オンライン”で突如発生した“死銃”事件。漆黒の銃を持つ謎のアバターに撃たれたプレイヤーは、実際に現実でも“死”に至る…。その不気味な事件の捜査を断り切れなかったキリトは、“仮想世界”が“現実世界”へ物理的に影響を及ぼすことに疑いを抱きつつも、“GGO”へとログインする。“死銃”の手懸かりを掴むべく、不慣れなゲーム内を彷徨うキリト。そんな彼に救いの手をさしのべたのは、長大なライフル“ヘカート2”を愛用するスナイパーの少女・シノンだった。 

 

ソードアート・オンライン6 ファントム・バレット 川原 礫 

 

自分の心とどう向き合うか。フェアリィ・ダンスに比べ、登場人物たちの心の機微が詳細に描かれている気がします。

   

銃と鋼鉄のVRMMO“ガンゲイル・オンライン”で発生した“死銃”事件を調査するため、“GGO”へとログインしたキリト。一見超美少女キャラと見間違えるアバターにコンバートされるトラブルに遭った彼だったが、スナイパーの少女・シノンのナビゲートにより、全ガンナーの頂点たる対人トーナメント“BoB”に無事参戦を果たす。キリトは、銃が支配するこのゲームで唯一“光剣”を駆使、“BoB”を勝ち進む。その奇抜な戦闘スタイルが話題となり、徐々にゲーム内での知名度は上がっていった。そして“BoB”決勝。数多の強敵がひしめく“バトルロイヤル”の中、ついに“死銃”が姿を現す。果たして“死銃”とは何者なのか。本当に“仮想世界”から“現実世界”へ影響を及ぼすことができるのか…キリトは単身、“死銃”へと挑む!!  

  

モダンタイムス 伊坂幸太郎 

  

 

モダンタイムスは、メッセージ性が強い作品だと感じます。巨大なシステムの力。作中では国家を主として描かれていますが、それに対して、個人の力がいかに無力なものなのか。そして、立ち向かうことの困難さを描いています。

 

恐妻家のシステムエンジニア・渡辺拓海が請け負った仕事は、ある出会い系サイトの仕様変更だった。けれどもそのプログラムには不明な点が多く、発注元すら分からない。そんな中、プロジェクトメンバーの上司や同僚のもとを次々に不幸が襲う。彼らは皆、ある複数のキーワードを同時に検索していたのだった。5年前の惨事―播磨崎中学校銃乱射事件。奇跡の英雄・永嶋丈は、いまや国会議員として権力を手中にしていた。謎めいた検索ワードは、あの事件の真相を探れと仄めかしているのか?追手はすぐそこまで…大きなシステムに覆われた社会で、幸せを掴むには―問いかけと愉しさの詰まった傑作エンターテイメント。

  

おすすめ度★★

深夜特急5 トルコ・ギリシャ・地中海 沢木耕太郎 

 

アジアが終わり、ヨーロッパが始まる。それは、旅が劇的に変化する瞬間なのかもしれません。ただ、ヨーロッパが近づくにつれ、アジアの混沌とした面白みがなくなってきています。

  

アンカラで〈私〉は一人のトルコ人女性を訪ね、東京から預かってきたものを渡すことができた。イスタンブールの街角では熊をけしかけられ、ギリシャの田舎町では路上ですれ違った男にパーティーに誘われて。ふと気がつくと、あまたの出会いと別れを繰り返した旅もいつのまにか〔壮年期〕にさしかかり、〈私〉は、旅をいつ、どのように終えればよいのか、考えるようになっていた。  

  

おすすめ度★

将棋の子 大崎善生 

 

奨励会というプロ棋士になるための競争の中で敗れ去り、消えていった若者たちの闘いとその後の人生を描いたノンフィクション小説。ノンフィクションなので面白みは薄かったかな。

   

奨励会…。そこは将棋の天才少年たちがプロ棋士を目指して、しのぎを削る“トラの穴”だ。しかし大多数はわずか一手の差で、青春のすべてをかけた夢が叶わず退会していく。途方もない挫折の先に待ちかまえている厳しく非情な生活を、優しく温かく見守る感動の一冊。