晴耕雨読で生きる

本を読み、感想や書評を綴るブログです。主に小説。

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『あるキング』:伊坂幸太郎【感想】|Fair is foul , and foul is fair

こんにちは。本日は、伊坂幸太郎氏の「あるキング」の感想です。 著者は、作品が文庫化する時に加筆・修正することがあります。前回読んだ「モダンタイムス」もそうでした。「あるキング」も、雑誌連載時・単行本・文庫とそれぞれに加筆修正されてます。 単…

定期「2018年4月(卯月)」の読書本

桜の季節。入学や就職などで、多くの人の環境が変わる慌ただしい時期です。4月の読書本は、8作品でした。春の暖かさの中、のんびりと読書していた気がします。ラノベ・時代物など、いろいろです。それでは、私の勝手なおすすめを。 おすすめ度★★★★★ つばさ…

『謎解きはディナーのあとで』:東川篤哉|執事が解き明かす事件の謎

2011年の本屋大賞受賞作。1話完結の短篇集で、第6話まであります。殺人事件を捜査するミステリー物ですが、本格的なミステリーを期待して読むと肩透かしを食らいます。 主要登場人物は「宝生麗子」と上司の「風祭警部」、麗子の執事兼運転手「影山」です。…

2009年本屋大賞の受賞作

2008年11月〜2009年4月にかけて実施された第6回本屋大賞の受賞作一覧です。 大賞 『告白』湊かなえ 【得点:411.0点】 2位 『のぼうの城』和田竜 【得点:328.0点】 3位 『ジョーカー・ゲーム』柳広司 【得点:243.5点】 4位 『テンペスト』池上永一 【得…

『世界を変えた10冊の本』:池上 彰

テレビで見ている池上彰さんの解説は分かりやすい。分かりやすい上に物腰が柔らかく上品で、それでいて主張すべきことはきちんとする。今、最も充実しているジャーナリストの一人だと思います。その池上彰さんの本を読むのは初めてです。 本のタイトルの通り…

『忘れられた巨人』:カズオ・イシグロ|記憶を取り戻した二人を待ち受けるものは・・・

カズオ・イシグロ氏の小説を読むのは、「日の名残り」に続き2作目となります。舞台は「日の名残り」と同じくイギリスですが、時代も背景も全く違います。この作品はファンタジーの要素が強い。 時は6世紀頃。伝説のアーサー王の死後のイギリス。まだ、彼の…

『将棋の子』:大崎善生|将棋は彼らに何を与え、何を奪うのか。

藤井聡太棋士の影響で注目を集めている将棋界。光の当たる表舞台で活躍する棋士たちの陰には、多くの夢破れた若者たちがいます。奨励会というプロ棋士になるための競争の中で敗れ去り、消えていった若者たちの闘いとその後の人生を描いたノンフィクション小…

映画「レディ・プレイヤー1」を観た

原作の「ゲームウォーズ」は未読です。原作との比較は出来ないので、純粋に映画だけの感想です。ネットやツイッターなどでは、この映画を高く評価している人が多いように感じました。高評価の上、スピルバーグ作品ということもあり期待度は大きい。 VRワール…

『甲賀忍法帖』:山田風太郎|伊賀と甲賀。闇に蠢く忍術の数々。

以前から読みたい本の一冊でした。初出が1958年と言うのが信じられないほど、面白い。60年近く経っていても、色褪せない。 伊賀と甲賀の忍者の戦い。 10対10の団体戦。 忍者同士の戦いで想像するのは、お互い鍛え上げた忍法を駆使し、その技量を持って勝敗を…

2008年本屋大賞の受賞作

2007年11月〜2008年4月にかけて実施された第5回本屋大賞の受賞作一覧です。 大賞 『ゴールデンスランバー』伊坂幸太郎 【得点:509.5点】 2位 『サクリファイス』近藤史恵 【得点:312.0点】 3位 『有頂天家族』森見登美彦 【得点:280.5点】 4位 『悪人…

『深夜特急5 トルコ・ギリシャ・地中海』:沢木耕太郎|旅の終わり方を考え始めなければならない

第4巻「シルクロード」は、とにかく移動に次ぐ移動ばかりでした。その国々の深層にまで踏み込むほどの熱意や興味をあまり感じていないようでした。著者の比較対象は、香港になってしまっているようです。香港のような興奮を感じさせてくれない場所には惹き…

『つばさものがたり』:雫井脩介|レイの翼が小麦に届く

久しぶりに泣きそうになった一冊でした。天使と妖精のハーフの「レイ」。レイの姿が見え会話ができる叶夢。ファンタジー小説かなと思わせます。しかし、主人公の君川小麦に降りかかるのは、乳がんという現実的な苦しみ。夢であったケーキ屋を開店するも客足…