晴耕雨読で生きる

本を読み、感想や書評を綴るブログです。主に小説。

ーおすすめ記事ー
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定期「2017年11月(霜月)」の読書本

読書の秋も終わり、寒さが日ごとに厳しくなる11月(霜月)が終わりました。11月の読書本は、12冊でした。 11月の読書本に、自分勝手なおすすめ度を付けてみました。あくまで、個人的感想です。本の面白さは、人それぞれですので、参考程度に見てください。 …

『ソードアート・オンライン2 アインクラッド』:川原 礫|キリトは何故、ソロで挑むのか

「ソードアート・オンライン」第2巻は、4つの短編エピソードで構成されています。第1巻でアインクラッドはゲームクリアされ、一応の終結を迎えています。そこでこのような形になったのでしょう。本筋の続編は、第3巻以降です。 第1巻は74層からゲームク…

『ソードアート・オンライン1 アインクラッド』:川原 礫|これは、ゲームであっても遊びではない

5年ぶりくらいの再読です。初めて読んだライトノベルが、「ソードアート・オンライン」です。これを読んで、ライトノベルを読み始めるようになったと言っても過言ではありません。小説より先にTVアニメを見たのがきっかけで「ソードアート・オンライン」…

『グラスホッパー』:伊坂幸太郎【感想】|死んでるみたいに生きたくない

こんにちは。本日は、伊坂幸太郎氏の「グラスホッパー」の感想です。 復讐と非合法組織と殺し屋の思惑が交錯するストーリーです。前回読んだ「チルドレン」の心温まる物語から一転、憎悪と悪意が渦巻く重苦しい話です。 小説に描かれている組織、職業(殺し…

『利休にたずねよ』:山本兼一|茶人「利休」だけでなく、人間としての「利休」が描かれる

第140回直木賞受賞作。戦国時代から豊臣秀吉の天下統一にかけての小説や映画・ドラマでは、必ずと言っていいほど千利休は登場します。利休は、秀吉を描く上で重要な人物です。もちろん、秀吉以外にも当時の武将や商人など多くの人々に対しても影響力を持った…

2005年本屋大賞の受賞作

2004年10月〜2005年4月にかけて実施された第3回本屋大賞の受賞作一覧です。 大賞 『夜のピクニック』恩田 陸 【得点:374点】 2位 『明日の記憶』荻原 浩 【得点:302点】 3位 『家守綺譚』梨木 香歩 【得点:274点】 4位 『袋小路の男』絲山 秋子 【得点…

『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』:七月隆文|タイトルの意味が分かる時、物語が違って見える

映画化された恋愛小説という知識だけで、詳しい内容は知らずに読み始めました。 前半部分は、大学生の主人公「南山高寿」と、同い年の「福寿愛美」の甘くてベタベタな恋愛模様が描かれており、いかにも恋愛小説といった趣です。しかし、中盤に彼女の秘密が明…

『羊をめぐる冒険』:村上春樹【感想】|鼠三部作が、ここに終結する

ご覧いただきありがとうございます。今回は、村上春樹氏の「羊をめぐる冒険」の読書感想です。 鼠三部作の3作目です。この後に「ダンス・ダンス・ダンス」という続編が刊行されます。それが、どのような位置づけになるのか別にして、鼠三部作としては完結と…

『チルドレン』:伊坂幸太郎【感想】|俺たちは奇跡を起こすんだ

こんにちは。本日は、伊坂幸太郎氏の「チルドレン」の感想です。 各話は独立した物語として完結しています。しかし、どの話にも登場する人物が一人います。彼は、各話において主人公ではないのですが最も重要な人物です。 それが「陣内」です。 彼が、大学生…

『稼ぐが勝ち』:堀江貴文

堀江貴文氏がライブドア代表取締役で、大阪近鉄バッファローズを買収しようとしていた頃に出版された本です。当時、彼は時代の寵児であるとともに『ホリエモン=金』というイメージが拭えない時期でもあったように思います。成功者でありながらも、生意気で…

『私の消滅』:中村文則|人間の本質とは記憶の積み重ねなのか

文学的ミステリーと表現すればいいのでしょうか。一度読んだだけでは、よく理解できません。著者の表現したいことが何なのかということだけでなく、ミステリーとしてのストーリーについても同様です。 混乱する要因は、誰の視点で物語が語られているのか分か…

『マルドゥック・スクランブル 排気〔完全版〕』:冲方 丁|結末を迎えた時、バロットとウフコックに何が残るのか

「燃焼」は、カジノでの負けられない闘いの途中で終わっています。「排気」は、その闘いの続きから始まります。「排気」は前半部分が「カジノ」での闘い。後半部分で最終局面を迎えます。「圧縮」「燃焼」「排気」と続いた物語が、どのような結末を迎えるの…