晴耕雨読で生きる

本を読み、感想や書評を綴るブログです。主に小説。

ーおすすめ記事ー
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『すべての教育は「洗脳」である』:堀江貴文

過激で挑戦的なタイトルが、いかにも堀江貴文らしい。ホリエモンが「教育」とりわけ「学校教育」について、独自の視点と考え方を書いています。内容に共感するかどうかは別にして、とても面白い。こういった考え方や背景があったのか。ホリエモンの言葉は、…

定期「2018年5月(皐月)」の読書本

GWから始まった5月。過ごしやすい季節から、徐々に蒸し暑くなっていく予感を感じる日々でした。5月の読書本は、8作品です。GWは遊んでばかりいたので、あまり読書せず。中旬以降から、本格的に読み始めた印象です。それでは、5月の自分勝手なおすすめ度…

『ハーモニー』:伊藤計劃【感想】|理想郷に倦んだ少女たちは、世界の終わりを夢見た

こんにちは。本日は、伊藤計劃氏の「ハーモニー」の感想です。 数少ない伊藤計劃の長編のひとつです。「屍者の帝国」を彼の長編にカウントしなければ、「ハーモニー」が最後の長編作品ということになります。彼独自の世界観により設定された近未来を舞台に、…

2010年本屋大賞の受賞作

2009年11月〜2010年4月にかけて実施された第7回本屋大賞の受賞作一覧です。 大賞 『天地明察』冲方丁 【得点:384.5点】 2位 『神様のカルテ』夏川草介 【得点:294.0点】 3位 『横道世之介』吉田修一 【得点:270.0点】 4位 『神去なあなあ日常』三浦し…

『SOSの猿』:伊坂幸太郎【感想】|サルが跳び、アクマが笑う。

こんにちは。本日は、伊坂幸太郎氏の「SOSの猿」の感想です。 「私の話」と「猿の話」のふたつの物語で構成されています。共通点もなく、交わらないふたつの物語が最終的にどのように関係していくのか。きっと意表を突きながらも、納得できる結末を用意して…

『ブラックペアン1988』:海堂 尊|医者の資質とは何なのか

嵐の二宮和也主演でドラマが放映されています。過去に読んだことがあるのですが、ドラマ放映をきっかけに再読しました。何故なら、残っていた小説の記憶とドラマでは、登場人物たちにかなり違いがあるなとおぼろげに感じたからです。何となく違和感を感じて…

『螺鈿迷宮』:海堂 尊|桜宮一族が抱く闇とは何なのか

「螺鈿迷宮」では、終末期医療と死亡時医学検索がテーマです。死亡時医学検索は、著者にとって重要なテーマです。現在の日本は死因不明社会だと断言しているからです。死因究明を果たさせない医療システムに未来はない。著者が抱いている危惧でしょう。ミス…

『深夜特急6 南ヨーロッパ・ロンドン』:沢木耕太郎|ワレ到着セズ

旅は、イタリアに入ります。ヨーロッパに入り、いよいよ旅の終わりを実感しつつ先へ進んでいきます。第5巻でアジアの旅に思いを馳せ、二度同じ旅が出来ない喪失感を感じています。旅の目的地ロンドンが近づくにつれ、達成感からは程遠い感情が襲ってくる。…

『冷たい校舎の時は止まる』:辻村深月|誰かの意識(頭)の中に閉じ込められる

今、最も注目されている作家の一人である辻村深月のデビュー作。文庫で上下巻、1,000ページ以上の長編です。デビュー作とは思えないくらいの完成度の高いミステリー小説だと思います。 雪が降りしきる学校の中に閉じ込められた8人の生徒。閉じられた世界の…

『仕事は楽しいかね?』:デイル・ドーテン

「仕事は楽しいかね?」 こう問われれば、多くの社会人がドキッとする。そんなタイトルです。だから目を引き、読んでみようと思いました。私は、仕事を楽しいと感じていません。かと言って、辛くて仕方がないと感じている訳ではありません。朝起きて、仕事に…

映画「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」を観た

ツィッターを見ていると、かなりの確率で高評価されている「フロリダ・プロジェクト」。高評価というよりも超高評価ばかりな気がします。そこまで評価されている映画なので、あまり事前情報はなかったのですが見に行きました。 アメリカの貧困層にいる母子の…

『桜風堂ものがたり』:村山早紀【感想】|本と読み手を繋ぐ書店員の物語

読後は、とても優しく満たされた気分になります。書店と書店員の物語。しかし、単なる職業小説ではありません。本に向き合う書店員たちの暖かくひたむきな思いと、彼らの心の交流を描いています。彼らが本を愛する気持ちが、ひしひしと伝わってきます。本を…