こんにちは。本日は、2020年本屋大賞第8位、知念実希人氏の「ムゲンのⅰ」の感想です。 2018年と2019年に続き、3年連続で本屋大賞にノミネートされています。医師である著者が描く作品は、医療が舞台になることが多い。本作は「イレス」という原因不明の病…
こんにちは。本日は、司馬遼太郎氏の「燃えよ剣」の感想です。 幕末の激動期は多くの魅力的な人物を生み出しました。「燃えよ剣」は、新選組副長の土方歳三が主人公です。幕末は、どの立場から眺めるかで見え方が全く違ってきます。「竜馬がゆく」は未読です…
こんにちは。本日は、東野圭吾氏の「眠りの森」の感想です。 加賀恭一郎シリーズの第二作目。前作「卒業」で大学生だった加賀は、本作では刑事になっています。刑事の加賀恭一郎が、どのようにして事件を解決していくのか楽しみです。 本作での加賀恭一郎は3…
新年度が始まる4月ですが、コロナ禍で不安ばかりが増していきます。外出を自粛していても、コロナの状況が気になり、ゆっくりと本を読む落ち着いた気持ちになかなかなれない状況でした。 4月の読書本は7作品です。2020年本屋大賞関連が4作品でした。4月…
こんにちは。本日は、上阪 徹氏の「10倍速く書ける 超スピード文章術」の紹介です。 文章を書くのが苦手な人は多いと思います。書き出しから躓き、書き出せない人もいるでしょう。 「何を書けばいいのか」 「どのように書けばいいのか」 著者はブックライタ…
こんにちは。本日は、2020年本屋大賞第7位、川上未映子さんの「夏物語」の感想です。 一部と二部から構成されています。一部は、2008年芥川賞受賞作の「乳と卵」を再構築しています。「乳と卵」は未読なので本作との関係性については言及できませんが、描き…
こんにちは。本日は、東野圭吾氏の「加賀恭一郎シリーズ」を紹介します。 刑事「加賀恭一郎」を主人公にしたミステリーで、「ガリレオシリーズ」とは違った面白さがあります。 加賀恭一郎が初めて登場したのは、東野圭吾氏のデビュー第二作目「卒業」です。…
こんにちは。本日は、伊坂幸太郎氏の「陽気なギャングは三つ数えろ」の感想です。 「陽気なギャング」シリーズの三作目。前作「陽気なギャングの日常と襲撃」から約9年が経ち、再び四人が帰ってきました。十年一昔と言いますが、情報化社会では一昔どころで…
こんにちは。本日は、1960年に発表された、山田風太郎氏の忍法帖シリーズ「飛騨忍法帖」の紹介です。 舞台は幕末。主人公「乗鞍丞馬」は飛騨幻法を使う忍者です。幕末の近代化の中で忍者はどこまで存在感があるのでしょうか。忍術の圧倒的な強さと近代兵器の…
こんにちは。本日は、藤井 孝一氏の「読書は『アウトプット』が99%」の紹介です 読書は知識や情報をインプットするための行動です。文芸などはインプットというより読書自体が目的のところもありますが、それでも自身の内に蓄積していく個人的な行為です。…
こんにちは。本日は、2020年本屋大賞第6位、相沢沙呼氏の「medium 霊媒探偵城塚翡翠」の感想です。 4話で構成されていて、各話で事件が起こり、犯人を突き止めていきます。霊媒探偵 城塚翡翠と推理作家 香月史郎の二人で謎を解きます。各話の間にインター…
こんにちは。本日は、2020年本屋大賞第9位、早見 和真氏「店長がバカすぎて」の感想です。 書店を舞台にした書店員の物語で、契約社員「谷原京子」の一人称で描かれます。第一話から最終話(第六話)までの短編六話で構成され、全てを通じてひとつの物語に…
こんにちは。本日は、2020年本屋大賞第3位、砥上 裕將 著「線は、僕を描く」の感想です。 水墨画を題材にした芸術小説の一面に加え、青春小説の一面もあります。恋愛を中心とした青春小説ではなく、主人公「青山霜介」の喪失と再生の物語です。著者の砥上裕…
こんにちは。本日は、川原 礫氏の「アクセル・ワールド02 紅の暴風姫」の感想です。 第1巻で、ブラック・ロータスが加速世界に復活(帰還)しました。同時に、彼女のレギオン「ネガ・ネビュラス」も。 思考を加速するブレイン・バーストは単なる格闘ゲーム…
2019年12月〜2020年4月にかけて実施された第17回本屋大賞の受賞作一覧です。 大賞 『流浪の月』凪良ゆう 【得点:432.0点】 2位 『ライオンのおやつ』小川糸 【得点:380.0点】 3位 『線は、僕を描く』砥上裕將 【得点:327.0点】 4位 『ノースライト』横…
段々と暖かくなっていく季節。爽やかな季節のはずが、世間はコロナで・・・。 三月の読書本は、8作品でした。私のおすすめ度です。 おすすめ度★★★★★ ペンギン・ハイウェイ 森見 登美彦 クドリャフカの順番 米澤穂信 おすすめ度★★★★ アクセル・ワールド 01 …
こんにちは。本日は、森見 登美彦氏の「ペンギン・ハイウェイ」の感想です。 森見登美彦氏の小説は、現実世界とファンタジーが混ざり合い独特の世界観を生み出します。「ペンギン・ハイウェイ」はアニメ映画化されていますが、未視聴なので比較はできません…
こんにちは。本日は、東野圭吾氏の「パラレルワールド・ラブストーリー」の感想です。 2019年に公開された同名映画の原作小説です。小説の発刊は1995年なので、映画は最近ですが小説はかなり昔です。恋愛小説とミステリー小説を組み合わせた内容です。映画は…
こんにちは。本日は、川原 礫氏の「アクセル・ワールド01 黒雪姫の帰還」の感想です。 本作は第15回電撃小説大賞「大賞」受賞作です。川原 礫氏の「ソードアート・オンライン」を読んで、「アクセル・ワールド」も読み始めました。いまさら感もありますが。 …
本日は、知念 実希人氏の「時限病棟」の感想です。ネタバレもありますので、未読の方はご注意ください。 仮面病棟の続編のように見えますが、ストーリーは繋がっていません。両者に共通するのは、舞台が田所病院であることとピエロが鍵のふたつです。この二…
こんにちは。本日は、伊坂幸太郎氏の「ジャイロスコープ」の感想です。 デビュー15周年という節目を記念して発刊された文庫オリジナルの短編集。ジャイロスコープのために書き下ろされたのは、最終話「後ろの声がうるさい」のみです。他の短編はアンソロジー…
【感想 前半】に続く、後半の四短編の感想です。 「遠まわりする雛」の内容 「遠まわりする雛」の感想 心あたりのある者は あきましておめでとう 手作りチョコレート事件 遠まわりする雛 終わりに 「遠まわりする雛」の内容 省エネをモットーとする折木奉太…
こんにちは。本日は、米澤穂信氏の「遠まわりする雛」の感想です。 古典部シリーズの四作目。シリーズ初の短編集です。神山高校入学後、奉太郎たちの一年間を短編で綴ります。「氷菓」「愚者のエンドロール」「クドリャフカの順番」は文化祭(通称カンヤ祭)…
2月の読書本は6作品、8冊でした。「ホモ・デウス」が読み応えがあったので、作品数は少なめでした。 2月の読書本のおすすめ度合いです。 「おすすめ度★★★★★」はありません。 おすすめ度★★★★ 火星に住むつもりかい? 伊坂幸太郎 おすすめ度★★★ 卒業 東野…
こんにちは。本日は、遅塚 忠躬氏の「フランス革命 ー歴史における劇薬ー」の感想です。 以前、佐藤賢一著「ナポレオン」を読みました。フランス革命はナポレオンを歴史に登場させた要因のひとつです。フランス革命の一連の流れの中にナポレオンは存在します…
こんにちは。本日は、米澤穂信氏の「クドリャフカの順番」の感想です。 古典部シリーズの第三作目。「氷菓」「愚者のエンドロール」で鍵となった神山高校文化祭(通称カンヤ祭)が舞台です。「クドリャフカの順番」を含めて、ひとつの流れになっています。 …
こんにちは。本日は、宮部みゆきさんの「ICO -霧の城-」の感想です。 文庫の巻末にある米光一成氏の解説で、本作がゲームのノベライズであることを知りました。あまりゲームをしないので、初めて聞くゲームの名前です。ノベライズされるほどのストーリー性を…
こんにちは。本日は、雫井脩介氏の「クローズド・ノート」の感想です。 携帯電話サイトで配信されていた作品のようです。私にとってはあまり馴染みのない媒体です。映画化もされています。 タイトルを聞いて思い浮かべるのは映画の初日舞台挨拶です。沢尻エ…
こんにちは。本日は、伊坂幸太郎氏の「火星に住むつもりかい?」の感想です。 タイトルからは予想できない内容です。仙台を舞台に監視社会や国家権力の恐ろしさが描かれます。物語の冒頭は、中世の魔女狩りを連想させながら恐ろしい状況が続きます。現代の魔…
こんにちは。本日は、ロバート・A・ハインライン氏の「夏への扉」の感想です。 SFの名作と言われています。1956年発表なので古典作品になるでしょうか。ロバート・A・ハインライン、アーサー・C・クラーク、アイザック・アシモフはビッグ・スリーと称され…